ー格闘技のキャリアと実績、所属などを教えてください。
鹿児島で中学高校で６年間柔道部に所属し２段、その後極真空手を６年間やりました。そのあと鹿児島の桂塾というところで、総合格闘技をスタートし、２３歳で上京、現在はアライアンスで総合格闘技をやっています。 実績は、柔道は鹿児島県大会優勝・九州大会３位、極真カラテは全関西無差別優勝、全九州無差別優勝、プロでは２１戦１６勝４敗です。
ー凄いキャリアをお持ちですね！！！柔道、空手、総合と様々な格闘技を経験されてきた菊野選手ですが、それぞれの格闘技の素晴らしさや学んだことはありますか？
柔道、空手はやっぱり武道なんで、「道」というか、生き方を学びました。強いとか弱いとかいう以前に、強いということはどういうことなのかを考えることができました。
極真は内弟だったんですが、内弟子はプロみたいなものでしたから、「勝負にこだわること」を学びました。
いまは総合ですが、柔道ではバランスと腰の強さ。崩されないような腰の強さが総合に生きています。あと、抑え込みの力も、柔道で培ったものですね。
極真は圧倒なフィジカルの強さですね。打たれることが前提なルールですから、フィジカルが弱かったら成立しません。追い込む練習は絶対的にやらなければならないし、ラウンド制じゃないので、本戦で出しきって延長、延長で出しきって再延長ですから。顔面がないって言われますけど、フィジカル平均取ったら絶対にトップクラスだと思います。
ーなるほど。柔道、空手でも結果を出されて、総合へのチャレンジなんですね。 総合を始めた時に、競技自体変わってしまったわけですが、一番気を使ったことはなんですか？
やはり・・・距離ですかね。柔道ともカラテともキックとも違う。総合の距離は遠いです。
ー例えば、相手をグラップすることは柔道と総合ではどう違いますか？
柔道では、投げや組みを警戒すればいいのですが、総合だとグラップの時に、パンチ、キック、組み、投げ、タックル、などすべてを警戒しなければいけないです。
ーグラップでも全然条件が違うんですね！打撃はどのように変化しましたか？
打撃は、まず顔面パンチの克服から始めました。顔にパンチをもらうことに慣れていないので、顔面克服を段階を追ってやりました。キックボクシングの練習を１年間しっかりやって、そこから合うものを残していくという方法をとりました。
できないのとやらないのは違うので、一通りやってみて、これは使える、これは使えないというのを選択していきました。
あくまでもカラテがベースなので、キックボクシングを練習しながらもカラテと総合の意識でやりました。
実際、蹴り方一つも、否定されるんですよ。カラテとキックが違うので。僕はそこで、キックの蹴り方もやってみて、カラテのベースにアレンジしていきました。
蹴り方自体は変わらないかも知れないけれど、カラテの意識だけの蹴りではなくて、一周まわって、レベルアップした蹴りになってると思うんです。
ー過去の経験が、総合格闘技にすごく生きているのですね。
そうですね。僕の武器は、極真をやっていたからできるという部分はあると思います。
言葉は悪いですけど、武器って偏っているからつくられると思うんです。マヌーフの打撃にしても、青木真也選手の寝技にしても、北岡悟選手のアキレス腱固めにしても、完全に「武器」にまで高まっている。
総合だけの選手は、バランスはいいけれど、絶対的な武器がないひとが多い。意地、誇り、自我、こだわりみたいなところがあるから、ピンチも切り抜けられるんじゃないでしょうか。
ー選手生活の中で、最も印象に残った試合はありますか？試合展開や感じたことなども含めてお知らせください。
試合前１週間、仕上げの練習中にひどい怪我しまったんですけど、その状態で試合をしたことが印象に残っています。プロ２戦目だったんですが、どんな状況であれ、勝つ、という経験ができたのは貴重でしたね。
その状態で戦い方をアレンジをしました。
僕の怪我の状態では、寝技ができなかったんで、最初から捨てました。判定だったんですが、打撃メインで。相手は組んできたんですが・・・なんとかこちらのできるフィールドに持ち込みました。怪我って、実は悪いことばかりでなくて、学んで強くなることができるきっかけでもあると思うんです。
ー素晴らしいですね！菊野選手の独自のモチベーションアップ法などはありますか？
僕、実はヒーローになりたいんですね（笑）世界中の困っている人達をお手伝いする番組とかみると、僕も強くなってそういうお手伝いしたいなとかスゲー思いますね。
格闘技の試合みるより、そっちのほうがモチベーション上がりますね。極真時代に教えていた少年部の子とか、いまも試合前メール来たりして。彼らにとっては僕は先生でありヒーローなんですね。だから、負けられないな、なんて思います。
ーヒーローになりたい！それはかっこいいですね！！！試合でベストパフォーマンスのために意識することはありますか？
全体を見る、入り込み過ぎず、覚め過ぎず、の状態を練習の時から意識していますね。
ー今後、総合格闘技で、実現したいことなどはありますか？
やはり、カラテを生かした総合格闘技のスタイルを、僕なりにひとつの「道」としてつくっていきたいですね。いままでの常識がひっくりかえるような。
今までは、どうしても柔術、レスリング、キックから総合が多いじゃないですか。実際、総合で活かすためにカラテをやろう、という人、まだ少ないですよね。僕が結果を出していくことで、カラテの皆さんに喜んでもらえることはめちゃくちゃうれしいですね。ほんの少しでも恩返しできたらな、と思っています。
ー格闘技やっててよかったな、と実感するときは、どんな時ですか？
もともと僕は臆病なんですよ。わざわざ困難なことを乗り越えていくことで臆病な自分が強くなれるんじゃないかと思っていて。結果が出た時に、結果から逃げなかったこいうとに対して、やってて良かったなと実感します。頑張った、じゃダメなんで。
ー格闘技医学に期待されることがありましたら教えてください。
減量のベストな方法を知りたいですね。計量後の食事の方法とか、そういうのを特に知りたいですね。
ー道場やジムのＰＲをお願いします。
アライアンスは、世界のTKが指導する、最高のジムです。格闘家として頂点を目指すとともに、人間としてヒーローを目指します、おす！！！
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お知らせ：２０１２．２．２５土曜日、菊野克紀選手特別セミナー開催決定！
詳細は格闘クリニックブログ、公式ツイッターにて発表！
菊野 克紀（きくの かつのり、男性、1981年10月30日 - ）は、日本の総合格闘家。鹿児島県鹿児島市出身。ALLIANCE-SQUARE所属。
極真空手仕込みの鋭い打撃と柔道で培った身体バランスの良さに定評がある。中でも、前蹴りとミドルキックの中間の軌道で蹴り込む「三日月蹴り」を得意とする。中学・高校（鹿児島県立鶴丸高校）時代は柔道部に所属。高校3年の時に格闘家を志し、卒業後極真会館（松井派）鹿児島県支部に入門、6年間空手の修行を行い、木山仁（第8回全世界空手道選手権大会王者）らの指導を受けた。
2004年、23歳で上京し高阪剛主宰のA-SQUAREに入門、本格的に総合格闘家として始動する。DEEP、ZST等の大会で着実に経験を重ねた。
2007年、古傷である膝の悪化により長期欠場し、約1年間治療とリハビリに専念した。
2008年5月19日のDEEP 35での井上誠午戦で復帰。
2008年8月17日、DEEP 37でBarbaro44と対戦し、TKO勝ち。試合後、「今までは極真空手が総合で活かせなかったが、今回ようやく総合で出せるようになりました。」と語った。
2009年2月20日、DEEP 40のDEEPライト級王座決定トーナメント1回戦でチョン・ブギョンにTKO勝ちを収めると、4月16日の決勝でも松本晃市郎にKO勝ちし、第5代DEEPライト級王座を獲得した。また、佐伯繁DEEP代表は「菊野は久しぶりにDREAMに自信を持って出せる選手」、「K-1 MAXに出ても面白い」と話した。
2009年7月20日、DREAM初参戦となったDREAM.10でアンドレ・ジダと対戦。三日月蹴りからグラウンドに持ち込み、バックマウントパンチでTKO勝ち。
2009年10月25日、DREAM初のケージ開催となったDREAM.12でエディ・アルバレスと対戦し、2Rに肩固めで一本負け。プロ初黒星となった。
2010年3月22日、DREAM.13で弘中邦佳と対戦し、右フックでKO勝ちを収めた。
2010年7月10日、DREAM.15でJ.Z.カルバンと対戦し、1-2の判定負けを喫した。
2010年10月24日、DEEP 50 IMPACTのメインイベント・DEEPライト級タイトルマッチで帯谷信弘と対戦し、4-1の判定勝ちで初防衛に成功した[2]。
2011年5月29日、DREAM JAPAN GP バンタム級トーナメントのライト級ワンマッチで中村大介と対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。この試合では菊野は元来の構えであるサンチンではなく、手をぶら下げたノーガードで戦った。
2011年8月26日、DEEP 55 IMPACTのDEEPライト級タイトルマッチで廣田瑞人と対戦し、0-5の判定負けを喫し王座から陥落した。
2011年12月31日、元気ですか!! 大晦日!! 2011で長島☆自演乙☆雄一郎とMIXルール（1Rはキックルール、2RはDREAMルール）で対戦し、2RにTKO勝ちを収めた。
菊野克則オフィシャルＷＥＢ http://