松本佳奈。
彼女の書く詞は、とにかく飾りがない。
千葉県木更津市出身の彼女は、「木更津のジャックナイフ」と呼ばれるコトがあるが、飾りがないが故にその言葉は、まさに刃となって、胸に突き刺さる。
そんな彼女が今年5月にリリースした渾身のフルアルバム「死んだように生きるのはもうやめた」。
その中に、「凜として、明日も強くいてやるんだ」という楽曲がある。
この曲は・・・
女性目線から切り取った「今」を描いた歌詞ではあるが、男の僕からしても、文句なくカッコいい。
歌詞もメロディも、あるアーティストさんとまさに「共作」した楽曲だ。
もちろん佳奈さんの歌い方も、憂いを帯びたような表現力溢れるモノなんだけど。
共演のアーティストさんの「気風のいい」歌い方に、これまた、どうしようもなく、惹かれた。
彼女の名前は、NakamuraEmi。
今年5月の、佳奈さんの渋谷duoレコ発ワンマンでは、この「凜として、明日も強くいてやるんだ」を、アンコールで共演されたらしい。
聴きたかったなあ。だけど、この頃、僕はまだ「松本佳奈」というアーティストを知らなかった。
いや。名前は知っていた。楽曲もmyさんのブログで聴いていた。
僕は、どうしようもなく、鈍感なんだろう。
今年、一番悔やんでいるコトは、この佳奈さんのワンマンに行けなかったコトだ。
ちょいと話がずれてしまった。(笑)
Emiさんが、レコ発ライヴをすると聞いた。
下北沢のヴィレッジ・バンガード。
麻衣子さんの神田明神でのレコ発ライヴと同じ日だったけど、時間がかなりずれていたので、ギリギリだったけど、なんとか間に合った。
CDに収められている4曲を、全て逆の順番に歌ってくれた。
彼女もまた、歌詞が刺さるアーティストだ。
僕の前に立っていた女性は、時折大粒の涙をこぼしていた。
この時は初めて彼女の歌を聴いたから、鈍感な僕はそこまでじゃなかった。
ラップのような楽曲は、苦手だというコトも、あったかもしれない。
楽曲には様々な感じ方がある。
聴いたその瞬間に耳に、胸に、頭に「いいっ!」っと伝わるコト。
そして。
じっくり聴き込んでこそ、その楽曲の良さに気付く、というコト。
NakamuraEmiというアーティストは、僕にとって後者だ。
オヤジが故に歌詞がなかなかうまく聴き取れなかったww。
でも。
彼女の書く詞は「言の葉」だ。
飾ることなく、ひたすら己の思いを真っ直ぐぶつけた言葉は、やわなこの身を簡単に打ち抜く。
一本ぶっとい筋が入った、通りのいいクリアでリアルな張りのある声は。
言いようもなく、小気味いい。^ ^
頂上の高さなんて 隣りと比べるもんじゃない
頂上まで己を信じて 歩ける強さが全てだ
頂上を目の前に 引き返せねばならぬのなら
それも勇気だ 涙を拭って
何度でもまた登って前を向け!
NakamuraEmi 「YAMABIKO」
ホントはこの歌詞を全部ご紹介したいくらいなんですが。
ヴィレッジ・バンガード各店で取り扱っています。
よかったら。
いえ、是非是非!^ ^
そして、こちらも。
おそらく、僕が今年リリースされたアルバムの中で、一番ガツンとくらったアルバムです。
おすすめは「パラダイムシフト」。
PCならページ頭に貼ってありますので、これまた、是非。^ ^
死んだように生きるのはもうやめた/松本佳奈

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