広島女児殺害、父が報道側に要望「衝撃を伝えて」
広島市で昨年11月、下校中に殺害された小学1年木下あいりさん(7)の父・建一さん(39)が朝日新聞の取材に応じ、殺人、強制わいせつ致死などの罪で死刑を求刑されているペルー国籍のホセ・マヌエル・トーレス・ヤギ被告(34)に対する判決を前にした心境を明らかにした。性的暴力を加えられたことにより「あいりは二度死んだ」と吐露。被害の実態が社会に伝わらないとして、報道機関に対し「性被害の事実も出来る範囲で詳細に報道してほしい」と要望した。
5月から広島地裁で始まった公判でヤギ被告は「悪魔に命令された」と殺意を否認。検察側は6月9日、「人間性のかけらも感じられない」と死刑を求刑し、来月4日に判決が言い渡される。
「あとは判決を待つだけとなりました。大きな山を越えるとは思いますが、それで終わっては悔いが残る気がして。報道を見て、言いたいことがきちんと伝わっていないと感じました」
取材を受けようと思ったのは、妻の夢にあいりさんが出てきて、「苦しんでいる人がたくさんいるんだよ、助けてあげて」と話したことがきっかけだったという。
「『助けてあげて』とはどういう意味なのか。7歳の女の子が受けた衝撃と死に様、性的暴行の真実を、報道を通して伝えないと、多くの性犯罪被害者を救えないということだと思うんです」
公判で、被告が犯行時にあいりさんの下半身を触って自慰行為をしたこと、下半身に指で傷つけられたような跡が残っていたことなどが、被告の供述や鑑定結果から明らかになった。だが、朝日新聞を含めた報道各社は性被害の詳細を伝えることはなかった。
「気遣って内容をカットして下さっているのは分かる。でもそれでは、なぜ検察側が死刑を求刑せざるを得なかったか、(社会に)理解されない。小さな子どもに対するわいせつだと、すごく小さくみられてしまう」
公判では、犯行時間帯に被告の部屋から物音がしなかったという証言もあった。
「それが本当だとしても、あいりはあえて声を出さず耐えたと思う」「下手に声を出すと殺されると思い、暴れなかった。何も悪いことをしていないから、暴行が終われば帰してもらえると思ったんでしょう。そんな希望も全然理解せず殺した。あいりは二度死んでいる。性的暴行は、女性にとって命を奪われるようなものです」
これまで報道機関に談話を出すとき、娘の名を「あいり」とかぎかっこを付けて記してきた。
「あえて強調しました。娘は『広島の小1女児』ではなく、世界に1人しかいない『木下あいり』なんです」
判決は来月4日。最後に「私からのお願いです」として述べた。
「判決の報道では、あいりの写真を掲載してほしい。私の転勤であちこち住んだあいり。各地の人たちに、もう一度あいりのことを思い出してほしいんです」
http://www.asahi.com/national/update/0624/OSK200606230094.html
広島の小1殺害:MSN毎日インタラクティブ特集
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/hiroshimajoji/
言葉も無い・・・
被告を厳罰に処して欲しい。
過去記事
≪広島小1女児殺害≫「私は無罪!」 (2006-05-16)
≪広島小1殺害≫ヤギ被告に死刑求刑 (2006-06-09)
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