俵屋旅館 霞の間
憧れの老舗名旅館「俵屋」に泊まりました。
8畳+次の間4畳のこじんまりとしたお部屋です。
8畳の中に半畳ほどの床の間的な空間があります。
1泊42,000円という「俵屋」さんの中では比較的安価なお部屋です。
磨き抜かれた階段を上り、右に曲がり、入ってすぐ、小さな置物が出迎えてくれました。
部屋に入り、まず驚いたのは、天井が意外に低いことでした。
2m20㎝くらいでしょうか。
朱塗りの座卓、お香の入った青い小さな壺、秋海棠や虎の尾が入った掛花、江戸時代の時鳥の掛け軸。
仄暗い室内に、簡素でありながら見事に調和したしつらえです。
事前に2Fのお部屋だと教えてもらっていたので、窓からの景色が気になっていたのですが、竹を目にしたときは、安堵しました。
旅行鞄を持ってくださった方がTVの説明をしてくれました。
TVは、隠されていて、見たいときだけ出してくる仕組みになっています。(地デジ対応TV)
エアコンも天井の一部のように隠れていて(音が全くしない)、現代人にとって必要だけど、日本家屋には無粋な文明の道具は、目に触れない構造になっています。
お風呂も小さめです。マンションのお風呂くらい。
すでに湯が張ってあり、すぐに入ることができます。
ドライヤーはアマダナ。
石鹸は、今から30年ほど前に、ベルガモット、ローズ、サンダルウッド、ジャスミン、ラベンダーなどの天然香料と、さらにムスクなど200種類の香りを調合し、試作を重ねてようやく完成したものです。
やわらかく日本的な香り。
シャンプー、トリートメントは、私がいつも使っているのと同じラクレアです。
夏のナイティは、人間ドッグを受ける時の病院着のようですが、2重ガーゼで肌触りが良く、買って帰ろうかと思いました。
次の間は、掘り炬燵形式になっていて、「ベンツ椅子」と呼ばれる座り心地の良い座椅子が置かれています。
お昼寝セットがあり、私が「ギャラリー遊形」にお土産を買いに行っている間、すーさんは寝ていたようです。
「平田翠簾店」の短い簾は、端っこを交互に栓のようなものがしてありました。
ほれぼれするほど美しい漆塗りの脇息。
何といっても極め付けは、やはり寝具。
シーツと枕カバーは肌触りの良い本麻100%。
羽毛掛け布団は、ポーランド産のマザーグースから手摘みしたダウンを使用していて、夏用のものは、わずか0.2kgと軽い。
マットレスは、反発性に優れ身体が沈み込まない、割と硬いものでした。
枕は硬めとやわらかめの2種類があり、二つ重ねる手使うと、頭がすーと沈み込むようで心地よいです。
こうして夢のような一日が過ぎていきました。
俵屋旅館
京都市中京区麩屋町姉小路上ル
TEL 075-211-5566
チェックイン 14:00
チェックアウト 11:00
客室数 18室
俵屋旅館 (旅館 / 京都市役所前、烏丸御池、三条)
★★★★★ 5.0