第108回 「言語学習をなめている人たち」 | 梶原しげる&MOMO  米国に嫁いだ娘と学ぶ  英語マスター術~アナウンサーの英語奮闘記~

第108回 「言語学習をなめている人たち」

戸惑うメラビアン

「一生懸命に話しても、言葉は半分も伝わりません。

メラビアンという人の実験によると、、、」

こういうことを言う人も非常に怪しい。信ずるに値しない人である場合が多いのです。

メラビアンの実験がどんなものだったか、まるで理解していないで、聞きかじりを言っているに過ぎない人が大半のようです。


詳しくは日経BPのコラムを読んでください

メラビアンは日常会話やプレゼンを実験対象になどしてはいないのです。

その実験方法、実験対象を知っていれば「メラビアン」をこんな場面で出すことは無いはずです。

(日経BPコラム、こちら



名著を曲解する人

新潮新書に「人は見た目が9割」という優れた本があります。

梶原しげる&MOMO                         米国に嫁いだ娘と学ぶ  英語マスター術~アナウンサーの英語奮闘記~
演出家でもある著者が非言語表現の大切さを実践的かつ学問的に説いています。

私のおすすめの一冊でもあります。

ところが、その趣旨を理解せず、いや、ひょっとして、読んでもいない人が、「話しは見た目が9割」のような頓珍漢なことを言いはじめています。


非言語で9割OK なら、英語も楽で良いのになあ
英語学習ではあり得ないことです。
単語も、構文も、リスニングも、リーディングもライティングもスピーキングも即やめて、パントマイムに精を出した方が効率的です、と、説くようなものです。
「9割が非言語で通じる」なら、外国人はもとより、相手が象でも虎でも、
おおよそのコミュニケーションは問題無しのはずです。


英語学習から、日本語教授法を学ぶ!とは大げさなり

「では英語では、どのように言葉について教えてくれているのか?」


それを学んでいるともいえます。
誤解があるといけませんので申し上げておきますが、日本語に関するすばらしい本もたくさんあるのですが、同じぐらい「だめ」なものがあると言うことです。


今のところ「英語の本」の方が、「だめな確率」はぐっと低いと感じています。