オーバーヒート
いつもメンテナンスをさせていただいているお客様より
「渋滞中にエアコンが冷えなくなり、水温ランプが赤く点灯するので
どうなっているのか見てほしい」と依頼され、お車を拝見します。
試運転ではエアコンも良く冷え、水温をモニターしてもオーバーヒートしません。
症状が渋滞中だけと限定されているので、
『ラジエター・ファン・モーター』が回っていない可能性が考えられ、
順を追って電源系統から調べます。
モーターまでは電圧がかかっているのでモーター不良と断定し、
フロント廻りを分解して、取替え作業にはいります。
車体の下から扇風機のようなラジエター・ファンが見えます。
ラジエター・コア・サポートごと取り外しです。
取り外した後がこちら ↓ 前面に見えるのが「エアコン・コンデンサー」です。
オーバーヒートをしているので、念のため『サーモスタット』も交換します。
今回取り替えた部品です。↓
分解した部品を元どうりに組み付け、冷却水のエアー抜きをして、
ラジエター・ファンの作動を確認後、修理完了です。
お客様が自動車の異変に早く気がつき、
すばやいい対応で修理ができたので、
エンジンへのダメージも無く、出費も最小限に抑えられて、
「よかったですね」と思っています。
ーPSー 修理屋のくせで 「なぜモーターが回らなかったのか?」 気になり、
モーターを分解してみました。
ブラシが磨耗して、コイルに電気が流れなかったようです。
使用状況にもよると思いますが、
走行距離84000㎞でブラシが無くなるとは・・・
もう少し耐久性がほしいところではないでしょうか。