予算を作るのは大変ですよね。どの会社も苦労していると思います。
また、作った予算を管理するのもそれ以上に苦労の多いものです。
今日は、そんな「予算」について少し考えてみたいと思います。
損益予算は「攻撃」
資金予算は「防御」
資金予算もPL予算と連動したものですが、現金は死守しないといけないですよね。
損益予算、つまり売上予算、原価予算、販管費予算が主な内容ですが、これらの予算は、
各事業部が活動するための道しるべとしての「目標」とするものです。
しかし、資金予算はどうでしょうか。
これを、目標として定めていると、とても怖いです。稲川淳二の怪談話しより怖いです。
それはなぜか。
資金はなくなったら終わりだからです。なくなったらそれまでです。
損益予算は大風呂敷を広げて作られることも往々としてありますが、資金予算は、
その損益予算が乖離したときは、常に練り直さなければいけません。
この2つの予算は連動しています。ですが、アプローチを変えてみるとどうでしょうか。
損益予算は前線の営業が日々努力して到達してもらわなければならない「目標」だとしたら
資金予算は、管理部又は経営企画室などが、会社を守るために、常に目を光らせ「死守」
すべき予算です。
損益予算が攻撃で、資金予算は防御です。この攻防を管理会計担当者は集計し、
経営者にわかりやすく伝える事がミッションになります。
営業さんはものやサービスを売ったら終わりではなく、回収するまでが仕事なのですが、
その状況になっていない会社もあると思います。
この売掛金をひとつとっても、売上を上げることが攻撃だとしたら、回収する事が防御
です。
資金予算は、回収という防御の方に着目します。回収率が落ちていないかや回収サイト
に変動はないかなどですかね。
ただ、こういった予算管理はとても細かく人も必要なので、管理コストも上がります。
どこまで分析するのか「深度」の模索は必要ですね。
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