既卒者を受け付けている企業の中で、実際に既卒者に内定を出した(予定を含む)企業は13.7%であることが分かった。就職情報会社のディスコが7月25日~8月1日の期間、全国の主要企業16,868社を対象に2012年3月卒業予定者等の採用活動に関する企業調査を行った結果をとりまとめて発表した。回答社数は、1,104社だった。

 2010年は「超氷河期」ともいわれるほど新卒採用が低迷した年となり、政府から業界団体等に「3年以内既卒者の新卒扱い」が要請され、全体の14.7%の企業が既卒者を「今年度から受け付けることにした」。要請以前から受け付けていた企業と合わせると57.2%で、6割近くの企業で既卒者を受け付けることになった。

http://carrera.jinzainews.net/article/body/17fa58db2ecf6c05ff20592cd8eb03df



なんという恐ろしい数値・・・


「3年以内の既卒者も新卒採用で受け入れるよ~」


ってなったはいいけど、結局年功序列が文化として根付いてる日本では、当然既卒者の中でも序列が出来る。


3年目より2年目、2年目より1年目、1年目より在学生、となるのは予め予想できたことです。



逆に、「来年も新卒で受けれるから就職浪人でいいや~」って現実逃避で就職浪人する人達が雪だるま式に増えただけだと思います。


会計士の待機合格者が翌年の定期採用待ちと言って現実逃避し、毎年どんどんNNTが増えているのと同じ状況ですね。



日本では年齢を重ねることが最大のリスクだと認識した方がいいです。


そもそもの話ですが、日本は年功序列でずっとやってきてるので、採用するときに年齢というのが物凄く厳しいです。


23歳(院卒だと25歳)になる年に会社に入ることが前提の社会です。


本屋を見てみると「20代でやるべきこと」とか「35歳のリアル」とか、そんなような本がずらっと並んでいます。

読んでみると、何歳までに○○をして、30歳にはこうなってよう、みたいに、一般的なキャリアのコースが書いてあります。そのためにどうしたらよいのか?のマニュアル本みたいな感じですね。


22歳新卒がスタートなのが常識。完全にレールを外れた人を無視した作りになってます。 


既卒の方は読まない方がいいと思います。凹むので。

私は就活に行き詰ったときに人生のヒントを探そうと本を漁ってた時に読んで、物凄く凹みました。


「おいおい、俺26にもなってもまだ働いてねーよ・・・orz」ってね。



そのため就活においても、既卒者は、その企業に新卒で入った自分と同じくらいの年齢の社員と比較されて選考活動が進むので、社会人経験がないってだけでほぼ絶望的なわけです。

例えば25~26歳だったら、その企業の入社3年目の社員を基準に見られますね。



実際に私がされた質問として挙げるならば、


「あなたの年齢だとうちの社では経理主任になってる人もいますけど、あなたはどんなことができますか?」

「あなたの年齢ですとマネジメント業務をお任せしたいのですが、マネジメントの経験は何かありますか?」



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職歴無しの人間に聞くような質問ではありませんね。


「ふざけんなよ、職歴無いこと分かってるのに書類通過させるなよ!!」


なんて思うわけです。

一応、「会計士」というものが引っかかって面接に呼んでくれたようですが、「会計士合格者」と「会計士」を混同されて認識してる人が多いと感じました。



大企業ほど、この年功序列の傾向は強くなります。


大企業は離職率が低く、そもそも辞める人が少ないです。


ですので、ほとんどの人材を新卒で賄って、たまに抜ける少数の人員を転職市場で経験者採用して補います。


新卒で優秀な人材が集まり激しい競争→応募者多いので学歴フィルターかける→残った者の中から面接で企業風土にあう人材、求める能力のある人材を採用する→結果的に高学歴の人材ばかりの企業になる


って感じです。



たまに空く欠員を転職者で賄うときも、


人気企業なので転職市場で人が殺到する→有能な人を採りたいので学歴・経歴でフィルターかける→残った者の中から優秀で企業の求める能力を持つ人材を採用する→結果的に優秀な人材が残る


上澄み吸収型ですね。

日本の場合だとこのフィルターでの年齢の要素がデカ過ぎるのが問題です。

まあ新卒一括採用、年功序列、なんて文化があるから当然っちゃ当然なんですけど。



一方のブラック企業は


離職率高い→常に人材不足→年中求人出す→他の企業に行けないような奴を安価で釣り上げる→使い捨てる


って繰り返し。新卒も既卒も拘りなく、来る人来る人を吸収して行く感じですね。


私たち会計・税務系の組織でもこのように人材の流動性は高いです。



長々と書いてきましたが、既卒者は相当厳しいということです。

ただ私もそうでしたが、既卒者でも受け入れてくれる企業は必ずあります。あきらめずにその企業に巡り合うまで頑張れるかです。

あっさり決まる人もいれば、私のように100社以上応募しないと決まらない人もいるでしょう。

でも、そこで諦めないことが大事です。


ベンチャー企業や外資系、コンサル系では経歴を気にしない企業が多くありますし、私の企業のように日系企業でも海外展開活発な企業では経歴をそこまで重視しなかったりします。



何度も言ってますが、一番やってはいけないのは、翌年の定期採用を待って英語の勉強をすることです。