クリスマスに起きた感動秘話 | 介護コンサル 船井総研 管野のブログ「モチベーション最強理論」

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※更新は不定期

こんちには!
船井総合研究所の介護サービスコンサルティングチーム、管野です。

昨日に引き続きクレームの話です。


大切なことが3つ。

まず、「謝罪する」

そして、「話を聞く」

最後に「相手の気持ちを理解する」でした。


相手の気持ちを理解してクレームが収まるのか?

そう思う方も多いと思うので、事例をもとに解説して行きます。


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とある、おもちゃ屋さんの話です。

シーズンはクリスマス。

おもちゃ屋さんはこの時期が一番忙しく、お店はお客様であふれていました。


売り場を取り仕切っているのは「竹内さん」

毎日大忙しで接客をしていました。

クレーム担当もこの竹内さんの仕事ですが、やはり安いおもちゃは壊れていることも多いようで、「壊れていた!」というクレームが頻繁に起きていたようです。

竹内さんはその都度、状況に応じて、返品、交換対応を行っていたそうです。

またこの対応で、ほとんどのお客様は満足して頂けていました。

そして竹内さんは数をこなすうちに「安い商品はクレームが置きやすい」と認識し、また、「壊れていたら交換すれば良い」と思い込んでしまっていました。

・・・


とある家族(石黒家とします)が、この竹内さんのお店で、子どもへのクリスマスプレゼントにと、おもちゃを購入していったそうです。

購入した商品は人気の商品で、なかなか売っていない品物の為、購入出来たことに石黒さんは大変満足そうにして、帰られました。


その日、接客したのは竹内さん。

喜んで購入していかれたお客様の顔をみて、竹内さんも気持ちがよくなりました。



そして、クリスマス前日の夜。

石黒さんは子ども(友里ちゃんとします)の枕下にそっとプレゼントを置きました。

友里ちゃんはまだ5歳。

サンタクロースを信じています。

そして朝が訪れ、枕元のプレゼントに大喜びの友里ちゃん。

あけてみると、欲しがっていたそのおもちゃが、なんと、壊れていました。。。


「サンタさん、壊れたやつ、もってきちゃったの?」と友里ちゃんが言います。

石黒さんは、なんともいえない気持ちになり、

「ごめんね」と友里ちゃんへ一言。

クリスマスに、娘を喜ばすことか出来なかった自分に、情けなくなりました。



石黒さんは友里ちゃんをなだめた後、その夜に商品を交換してもらう為に竹内さんのお店に行きます。

早速、「商品が、壊れていた」

と告げると、竹内さんはすぐに

「大変申し訳ございません!」

と謝罪。


竹内さんは日ごろからクレームを多くこなしていたので、戸惑いはありませんでした。

「なんとかしてください!」と石黒さん。


「はい!ただいま確認をしまして、すぐに商品をお取替えいたします。」

・・・


しかし、代替の商品はありませんでした。

人気の商品でクリスマス直後。

当たり前に、商品は存在しません、すべて売れてしまっていたのです。


竹内さんは

「大変申し訳ございません。
 お客様が購入された商品は、大変人気の品物でして、次の入荷は一ヶ月後になってしまうようです。
 時間がかかってしまいますので、別の商品と交換なさいますか?」


石黒さんは激怒。

「別の商品と交換!?何を言っているんだ!同じ商品を用意してくれよ!」

「大変申し訳ございません。
 しかし、品物がない以上こちらではこれ以上対応できかねます。
 交換がご希望でない場合は、返金にて対応も可能ですので、今回は返金させて頂ければ・・・」


「ふざけるな!」

竹内さんは驚きました。

交換か、返金で対応できないクレームはこれが初めてだったからです。


石黒さんは言います。

「いいか、俺は、娘のクリスマスプレゼントにと思い、ここであのおもちゃを購入したんだ!
 娘はまだ5歳で、サンタを信じているんだぞ!?  その娘が、どれだけショックを受けたかお前にはわかるか!?」

・・・


竹内さんは、このクレームが返品や交換で解決でない事を悟り、困惑しました。



「無いというものを、よこせといっても、もうどうにもならないから、今回はもういい!」

と怒りあらわに、そして、非常に残念な思いでお店を後にします。


・・・

諦め切れない石黒さんは、その後市内のお店をすべて回ります。

しかし、探せど探せど、商品は見つかりませんでした。

「来月まで、待つしかない」と、ついに石黒さんはあきらめました。


結局、友里ちゃんは、壊れていたプレゼントをもらうことになりましたが、それでもサンタさんからもらったプレゼントだから大切にしていました。

「ゆりがいい子にしてたら、サンタさん、らいねんは、こわれてないの、もってきてくれるよね?」


石黒さんは本当に、本当になんとも言えない残念な気持ちになっていました。

一年に一度、しかも、子どもにとってサンタを信じている数少ないクリスマスで、このような形になってしまい、後悔しました。



次の日の夜、突然石黒さんの家のチャイムがなります。

「誰だろう?」

玄関へ行き、あけてみるとそこにはサンタの格好をした竹内さんがたっていました。

「娘さんはいますか?」

「どうしたんですか、そんな格好で」

「今の私はサンタクロースです。 娘さんを呼んでもらえますか?」

「・・・わかりました。
 
 ・・・友里ー!」

 ・・・

「わー!サンタさんだ!」

友里ちゃんはサンタさんが玄関にいることを知り、急いで駆け寄ってきます。


「サンタさん、なんでうちにきたのー?」

「友里ちゃん、こんばんは。

 クリスマスプレゼント、壊れていてごめんね。

 サンタさん、間違ったプレゼント、渡しちゃったから本物のプレゼントを持ってきたんだ。
 
 友里ちゃん、本当にごめんね。

 はい、どうぞ。」
 

「わーい!サンタさん、ありがとう!」


プレゼントを空けて見るとなんと、友里ちゃんが欲しがっていたそのおもちゃが入っていました。


石黒さんは驚き

「これ、どうしたんですか?」と聞くと、


「・・・
 実は、私の知り合いの同業者にいろいろ当たってみまして、なんとか1つだけ見つけたんです。
 すぐに届けないといけないと思って、今日、車を走らせて取ってきました。」


「・・・」

「いや、石黒さんに大事なことを気づかされまして・・・

 私の売っている商品って、おもちゃじゃないんだなって・・・」


「・・・ありがとう、本当にありがとう。」

石黒さんは、涙を流して喜びました。

家の奥から、友里ちゃんの喜ぶ声が聞こえます。

竹内さんは

「こちらこそ、本当にありがとうございます。

 なんでおもちゃ屋になりたかったか、久しぶりに思い出せました。」

石黒さんは、

「これからおもちゃを買うときは、必ずあなたのお店を利用させてもらいます。

 本当にありがとう」

と告げました。


めでたし、めでたし。


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という事例でした。

きっと読んで頂けるだけで、クレームで大切なことに気づかされる内容かと思います。

ものすごい長文になってしまいましたが、「相手の気持ちを理解する」ということは、クレーム対応の真髄なのです。

ということで本日はここまで!

それではまた(°∀°)b 

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