◆◆ 科学カフェ京都 第128回定例会 ◆◆
日時: 2016年 4月 9日(土) 2時~4時30分
話題: 「現行数学の盲点」
―有限と無限の間―
講師: 辻下 徹 先生
(北海道大学名誉教授・立命館大学特任教授
専門:オルタナティブ数学・複雑系の数理)
http://research-db.ritsumei.ac.jp/Profiles/29/0002817/profile.html
http://ac-net.org/tjst/index.php
会場: 京都大学理学研究科セミナーハウス
http://www.sci.kyoto-u.ac.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=473
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_n.htm
(上記地図の番号10の建物です)
概要:
数学はカントールの集合論を基盤に大発展し1世紀余を経て百花繚乱の繁栄ぶりを示しています。その繁栄を支えているのが「自然数の全体」が唯一に決まるという信条です。しかし、この信条は有限と無限とを水と油のように分離するため、有限と無限との密接で豊かな関係が数学の盲点にすっぽり入り、無限と有限の様相を合わせもつ生命の本質的な問題に数学関係者が関心を持つことを困難にしているようです。今回は、「自然数の全体」の不定さを積極的に基盤に取り込むオルタナティブが数学にはあることをお話ししたいと思います。数学には不定性と無縁だという信念は数学界にとどまらず広く人々の無意識の奥深くに浸透していて、数学が大きな役割を果たしている自然科学的世界観をゆがめ「息苦しさ」をもらしているように思えます。現行数学のオルタナティブがもたらすであろう世界観の「進化」についても触れたいと思います
参考:
http://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/koho/rs/rikei/se/ms/
http://www.math.ritsumei.ac.jp/?page_id=65