無題な雑感 | 華月洞からのたより

華月洞からのたより

ひとこと多い華月(かげつ)のこだわり

2013 フィギュアスケート世界選手権(カナダ・ロンドン)が終わった。

実は男子SPが終わった時点で 、親しい知人の訃報が入り、急遽ご葬儀を
お手伝いしていたので、続く競技はTV観戦できなかった。
結果は携帯ニュースで知っていた。
異様な得点を知ってしまうと見られなくて残念だった、というより見られなくて幸い
だった、と正直思ってしまった。ネットで演技だけは見たけど、ウジTVがどんだけ
煽って、大はしゃぎしたか想像すると見なくて正解だったろう。
(もちろんウチに届く朝日新聞なんて、この一週間触れることもしなかった。)

日本人選手のみなさん、お疲れさまでした。





いつも立ち寄らせていただいている幾つかのフィギュアブログ様の記事に大きく
うなづき「全く同感です」としかいえない。

日本はオリンピック代表を何人送り込めるかの「枠取り」にいって、
男女ともに最大の「3人出場」枠を獲得した。

それで充分。
日本人トップ選手をさかんに「仕分け」して煽るスケ連とマスコミのやり方、
選手に強いてきた超過密スケジュールを考えれば、これ以上の最良の結果は
ないと思う。
選手はよく頑張った。
真央選手の銅メダルは、本当に立派だった。おめでとう!





でも大会全体を見れば、カナダという国の異様さをまた痛感した。

この世界選手権は

「カナダの、カナダによる、カナダのための、
           ソチオリンピック前の仕分け」

・・・の一語に尽きるんじゃない?

まず来年のソチオリンピックの国別選手出場枠を決める大会を、カナダに誘致
する力。
それほど大事な大会を、フィギュアスケート用の正規の広さのないリンクで平然と
開催する身勝手な感覚・・・それでもホスト国か。
・・・これが「まかり通る」この競技に対するカナダの政治力は本当にブラックだ。


得点を見ても、『採点競技の曖昧さ』という範疇を越えている。
『曖昧』なところなど、もはや微塵もないでしょう。
露骨すぎる。

ジャッジのさじ加減ひとつで、どうとでもなる「各技の出来ばえ」(-2~+2)、
パーソナルコンポーネンツ(PCS)が、「絶対勝たせたい選手」には盛大に盛られる。
「勝たせたくない選手」、「勝たせたくない国の選手」(はっきりいってロシアね)には 
「はい、難しいジャンプをご苦労さん。-2」
と、馬鹿にしたような得点が平気でジャッジのパソコンに打ち込まれる。 
SPでエッジエラーを取られた「勝たせたい選手」が「腹が立った」と堂々コメント
すれば、FSではエラーなんぞ絶対に取らない。ひたすら低姿勢でお気持ちを
和らげるため、加点につぐ加点に余念がない。
これだけ揃ったジャッジの団体行動は北朝鮮のマスゲームみたいなもので
そもそもジャッジなんて子飼いの下っ端にすぎないんだろうな、と思わせる。
組織を動かすには、大きな資金がいる。
なんて大きな資金の出処が、バックグラウンドが存在することか!


リンクをずらりと囲む企業宣伝ボードは、日本企業の名が我も我もとばかりに
並んでいるのに。
純粋にスポーツに取り組む選手を純粋に支援することで企業イメージはあがる・・・
日本企業は「それでよし」とするだろうし、それ以上のことは何もしていないことは
得点を見れば充分察しが付く。

「日本企業は都合のいい 『ATM』 扱いされているだけ。」
どこかのフィギュアブログ様がそう書かれているのを読んだ記憶があるけど
「金は出しても、口はだすな」 か。
「ヘタに関わったら、大変な世界だぞ」 か。
・・・後者だという認識が、すでに広まっているのだろうと想像している。


以前、小梅様のブログにコメントさせていただいた折に
「こういう勢力に対抗できる、エゲツない輩(やから)の登場を期待するしかない
のかもしれません」
というコメ返信をいただいたけど、全く同感です、小梅さま。


バンクーバーオリンピックのあと、
「次はソチだから。
北米のこういう採点をロシアが許すわけない」
と、「ソチでの逆襲」を自分に信じ込ませようとした日。
あれはなんと空しい希望だったことか。



あれから何ひとつ変わっていない、どころかエスカレートしている。





ずいぶん昔のことになるけど、あるプロレスファンの知人がいっていた言葉が
唐突に鮮明に蘇った。

「プロレスが八百長かどうかって
そういう次元で見ちゃいけないんだ。
プロレスは、そういう疑惑も含めてぜ~んぶプロレスなんだから。
それを楽しまなくっちゃ」


この「プロレス」を「フィギュアスケート」に置き換えなきゃならない日。
それは、もうとっくに始まっているのかな。


ちなみに「試合」ではなく「興行」として捉えても
もはやフィギュアスケートは「胴元」北米での興行は難しい。
今回、7000席という世界選手権開催会場としては小さな会場でも
客席に空席が目立ったという。
鉄壁の「遂行力」を誇るどっかの女王の登場も
カナダ選手の3連覇も興行に追い風とはならなかった。


・・・私もだいまおが去ったあとは
以前のようにゆる~くフィギュアを見るんだろうな。

皮肉にも稀有な才能が去ったあとで
「それより劣っているけど、こっちを勝たせたい」なんていう思惑も消滅して
競技が正常化するのかもね。
「XXスケート教室発表会」みたいな、ガラガラの会場の中でね。



氷上の花、氷上のあだ花も去って
舞い散るのはメープルの葉。

もともと草木も生えない一面の氷そのものの世界か。