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コメント・ペタについて
より詳しく「利他研究所」や
「門松一里」を知りたい方は、
下記をご参照下さいませ。
http://ameblo.jp/watanuki-sakutaro/
科白_嘘
「他人に嘘を吐(つ)くのは仕方がない時がある」
「方便?」
「そうとも言う。でも、自分に嘘を吐くなよな。他人のは、現実する事が出来る。自分のは……」
「言い訳ね」
彼女が言った。あなたのその言いが言い訳だ、と。
「あなたは嘘をついたことがないの?」
「あるさ。ベッドの中じゃ、しょっちゅうだよ」
「わたしは正直よ」
「それは間違いのモトだな」
「「真実は常に焦燥と絶望に対峙された刃の上の天使の羽根」」
「慰めているとは思えないな」
「慰めて欲しいのか?」
「いいや。もっとマシな物言いはありませんかね」
「女が一人、幸福になった」
「もっと(マシな)……。相手の男は?」
「もっと? 男に付いて語った歴史書は有りませんて」
「あるだろう」
「あれは職業。実際の男に付いて語るなら三行半(みくだりはん)だな」
「それワザとか?」
「自然だ。モンローもそう言っていた」
「マリリン・モンロー?」セックスは自然の一部です。私は自然に従います。
「ジェームズ・モンロー」アメリカ合衆国大統領。モンロー主義。
「モンロー宣言にそんな事……」
「さぁね」
「他人に嘘を吐(つ)くのは仕方がない時がある」
「方便?」
「そうとも言う。でも、自分に嘘を吐くなよな。他人のは、現実する事が出来る。自分のは……」
「言い訳ね」
彼女が言った。あなたのその言いが言い訳だ、と。
「あなたは嘘をついたことがないの?」
「あるさ。ベッドの中じゃ、しょっちゅうだよ」
「わたしは正直よ」
「それは間違いのモトだな」
「「真実は常に焦燥と絶望に対峙された刃の上の天使の羽根」」
「慰めているとは思えないな」
「慰めて欲しいのか?」
「いいや。もっとマシな物言いはありませんかね」
「女が一人、幸福になった」
「もっと(マシな)……。相手の男は?」
「もっと? 男に付いて語った歴史書は有りませんて」
「あるだろう」
「あれは職業。実際の男に付いて語るなら三行半(みくだりはん)だな」
「それワザとか?」
「自然だ。モンローもそう言っていた」
「マリリン・モンロー?」セックスは自然の一部です。私は自然に従います。
「ジェームズ・モンロー」アメリカ合衆国大統領。モンロー主義。
「モンロー宣言にそんな事……」
「さぁね」
門松一里の憂鬱な午後_或る日-01
「で」それがどうした。
こんな時の門松一里は素(す)だ。
「頭が痛い」とジャスティス女史。
正解だろう。この世に生まれて頭が痛くない人間などいるものか。少なくとも門松一里は会った事がなかった。アレに遭うまでは。
「生きている証拠さ」
「言うと思った」
「他に甘言が?」
「……有りはしない?」
ジャスティスが門松の口調で返した。
交渉成立。と言う訳だ。……商談破談とも言うが。ジャスティスは了解している。
「あっあぁ確かに生きているわよ。でもね、その理由が気に食わないの!……」
続くジャスティスの文言を門松が聞き流していた。冷凍庫に並べた凍ったグラスをカウンターに置き、キンキンに冷えたウヰスキーのボトルを出して、優雅に溶け入れた。アルコールは冷凍しても凍らない。半分凍るだけの、氷も要らない通(ツウ)の飲みだ。
零時十五分。時間だ。
緩やかに食道から胃のカタチが解った頃、ジャスティスが問うた。
「……聞いているの?!」
「聞いているさ」即答。焼けた食道が声を変化させる。甘い。
「で」それがどうした。
「で」それがどうした。
こんな時の門松一里は素(す)だ。
「頭が痛い」とジャスティス女史。
正解だろう。この世に生まれて頭が痛くない人間などいるものか。少なくとも門松一里は会った事がなかった。アレに遭うまでは。
「生きている証拠さ」
「言うと思った」
「他に甘言が?」
「……有りはしない?」
ジャスティスが門松の口調で返した。
交渉成立。と言う訳だ。……商談破談とも言うが。ジャスティスは了解している。
「あっあぁ確かに生きているわよ。でもね、その理由が気に食わないの!……」
続くジャスティスの文言を門松が聞き流していた。冷凍庫に並べた凍ったグラスをカウンターに置き、キンキンに冷えたウヰスキーのボトルを出して、優雅に溶け入れた。アルコールは冷凍しても凍らない。半分凍るだけの、氷も要らない通(ツウ)の飲みだ。
零時十五分。時間だ。
緩やかに食道から胃のカタチが解った頃、ジャスティスが問うた。
「……聞いているの?!」
「聞いているさ」即答。焼けた食道が声を変化させる。甘い。
「で」それがどうした。