成功せず | かちぃの☆卵巣がん☆ブログ

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卵巣がんになってからのことを書いています。
いろいろな気持ちを書いています。
泣き言やネガティブな本音も多いです。
クライ話が嫌いな方は読まないでね。

月曜日、診察の日。体調はかなり悪かったので、タクシーで病院へ。だるくてへろへろ、まだ余裕はあるけど呼吸も苦しい、そして、前日から右の腰骨が痛くてたまらん!という状態。

レントゲンで、右側の半分くらいまで胸水がたまってた。
「やっぱり…」が95%くらいで、「ショック…」は5%くらい。

主治医が呼吸器科の先生に意見を聞いてみたところ、
もう一度、シスプラチンの胸腔内投与をやるか、
胸膜癒着術をやる
のどちらか、とのこと。

私が「抗がん剤は?」と聞くと、主治医は
「退院時に胸水がほとんどなくて、1週間でこれくらいたまってきてるということは、これからも週に1回か、もしかして2回くらい、胸水を抜かないと苦しくて生活できなくなると思います。
そのペースで胸水を抜きながら抗がん剤をやるのは、体力的にきつすぎると思う。
とにかく胸水をコントロールしないと。胸水を抜くのは血を抜いてるようなものです。体にきつすぎますよ。
もう一度、シスプラチンの胸腔内投与をやって、効果の判定をするというのはありかなと思いますよ。2週間は空けると呼吸器の先生は言ってたけど」

主治医の言葉を聞いているうちに、「自分はこの前の処置で胸水を抑えることがいったんはできて、それから抗がん剤をやって、夏が終わるまではまあまあ元気に過ごすつもりでいたのに、予定がくるったじゃん! 入院してがんばったのに、なんでだよ!」と、虚しさがこみ上げてきた。
それに、ここからさらにちんたらと胸水を抑える処置をしている間に、からだ中でがんが勢力を拡大してのさばって行きそうで怖いと思った。

主治医は続けて
「これからやる抗がん剤で、胸水がコントロールできるという期待ができるならいいけど、はっきり言って、このあとの薬には期待はできないです。
もう、やってない薬は、内服のエトポシドと、あとハイカムチンと同じ系統のイリノテカン、あとやるとしたら、これまで使ってきた薬のうちあまり使わなかったジェムザール、くらい…ですよ。どれも、あまり期待できないです」

私は「それは知ってます」と答えたけど、なんかもう声がすごく小さくなってしまった。大きい声を出すエネルギーがなかった。おまけに、丁寧な口調で話す気力も失せて…

私「同じ処置は、もうやりたくない。胸膜癒着もやりたくない」
主治医「同じ処置は、効果がないだろうからやりたくないということ?」
私「……」(うなずく)
主治医「胸膜癒着は、前にやった左側に苦しい感じがあるから、両方は嫌だということでしたよね?」
私「胸膜癒着は、めんどくさい! 」
主治医「……」
私「抗がん剤をやりたい!」
主治医「うーーーん……」

そんなやり取りをもうちょっとしていた。
私が譲らないので、主治医は「うーーーん」と何度も言って、困っていた。
私は話しているうちに、涙が出てきた。「がんばってるのに、なんでだよ…」という悔し涙。

そのうち主治医が
「今週中に1度胸水を抜かないといけないですよね。その時までに、我々も他にできることがないか考えてみますから、そのときにもう一度相談しましょう。
ご主人も来れますか?
水木金のどこでもいいですよ。いつがいいですか? 何時でもいいですよ」
と言うので、夫が来られるかどうかはわからないけど、カレンダーを見ながら、自分の都合を考えた。
考えたけど、どの日も来たくない!としか考えられず、さらに「なんでだよー」の涙がこみ上げてきて、1分か2分くらい無言になってしまった。主治医も黙っていた。

それに、「水木金のどこでもいいですよ。何時でもいいですよ」と言ってる主治医が、今のとても悪い状況の中で、やれることで優しくいたわってくれようとしてるように思えて、それがうれしいような、切ないような、どうでもいいことのような、人間ってもうほんとにさーというような気持ちになって、そのことでも泣けてきた。

で、結局、木曜日に、胸水穿刺と今後の相談にために、また外来に行くことになった。夫も同席。
いま、水曜日の夜中で、息苦しさはマックスの手前くらいで、まだ余裕はある。
けど、夕方から急に咳が出始めて、咳込むととても苦しいので、明日、胸水を抜くのはちょうどよかったと思う。

右の腰骨の痛みは、月曜日の夜にさらにひどくなり、激痛!
でも、水曜日にはやや落ち着き(といってもまだとても痛いけど)、痛む場所が腰の中央方向、さらには左側にも拡大中。
激痛なので、骨転移か?と真っ先に思ったけど、違うかな…。

もう一つ、「げ、げー」な不調が、左腕がむくんできたこと。
もう半年くらい、ほんのちょっとだけ左腕がむくんでるかも?という状態だったけど、それを看護師さんや先生に言っても「うーん、むくんでる…かな?」と言われるくらいの、自分ではそんな感じがするという程度のものだった。
でも、昨日の夜、「あれ?」とチラと思い、そして今日の昼間、「げー、なんだこりゃ」というくらい、右腕と比べてはっきりむくんでいる。
左わきのリンパ節の腫れで、リンパの流れが滞っているのか?
なんにしても、放っておいていいようには思えないむくみ方なので、明日、訴えてこなければ。


腰の激痛と、呼吸の苦しいのが同時に起こると、もう、からだをよじりながら「痛い痛い痛い、苦しい苦しい苦しい」を、はぁはぁはぁの合間に口に出してしまうくらいのしんどさ。
脚の浮腫も相変わらずよくないし、おまけに腕の浮腫まで加わって、こうやって一難去らずにまた一難のように悪いところが増えていって、生活でできることもどんどん少なくなっていって、苦しいことが増えていって…、と考えてしまう。
できるだけ長く生きていたいけど、それはきっと楽なことではない。たぶん、自分がいま想像しているようなのとも、きっと違うんだろうと思う。
それでも、できるだけ長く生きていたい。できるだけ長く、息子のそばにいたい。
一つ一つの悪いところに、精一杯対応して、できるだけ長く生きる。
自分が死んでいくことはわかっている。
もう一度、パクリタキセルが効いていた今年の2、3、4月くらいに元気になりたいけど、それもこの後の抗がん剤が効いてくれなければ無理だろう。
でも、できるだけ長く生きる。あきらめない。