水曜日、パクリのウィークリーの3クール3回目の治療をしてきました。
ケモ前の診察で。
その日に撮ったレントゲンでは、胸水は“少したまってる状態”のまま変化はなさそうでした。
いちばんの心配は、胸水がどんどこ増えていくことなので、ほっとしました。
主治医が
「胸水はとりあえず落ち着いているので、緩和のH先生とも相談したんだけど、ステロイドをもう少し減らしてみますか? 浮腫みが結構つらいですよね」
と言って、さらに1錠減らして、ステロイドをはじめ飲んでいた量の半分に減らすことになりました。
「胸水が増えてきたりすると、また、どうするかって話になりますけど…、とりあえずいまは浮腫みがひどいから、減らして様子を見ましょう」
と主治医が言うので、
「せんせー、浮腫みじゃなくて脂肪ですよ」
と言いたくなったけど、主治医は無難に「浮腫み」っていう言い方をしてるだけだろうから、やめときました。
病院のトイレとか、外出先の鏡で自分の顔を見ると、改めて元の自分の顔との違いっぷりにびっくりして気がめげます。
診察を待つあいだに、すっかり気分がめげていて、診察室で主治医のいつもの健康そうな顔を見て、朝イチだから髭も剃りたてみたいなスッキリした顔をしてるのを見たら、なーんか、うらやましくなって、ちょっと「もやっ」ときました。完璧に八つ当たりですけど…
こちらの「もやっ」が伝わったのかどうかはわかりませんが、主治医はふくれた私の顔を直視したくなさげな様子でした びびりめ~。
前回から、パクリタキセルの量は95%くらいにまで増やしてもらってるのですが、今回も血液検査の結果は余裕でオッケーでした。
主治医に「頑丈な骨髄で…」とほめて?もらいました。
次のクールの初回の時に、緩和のH先生と話ができるように、調整を主治医に頼みました。
何が話したいというわけではないけど、自分が全体的に体調が下降していく時期に突入してしまった感があるので、定期的にH先生と話しておくほうが安心な気がします。
点滴中は、化学療法室の広いトイレの大きい鏡に、パクリに入っているアルコールで真っ赤になって、目のあたりもはれぼったくなっているまんまるの顔がうつるのを見て、さらに気分がめげてしまいました。
点滴が終わる頃に、ふと「あー。つかれたなぁ」という言葉があたまに浮かんだら、涙がにじんできてしまいました。
でも、ケモ室の看護師さんたちに涙を見られるのは絶対イヤなのです。これは、最初からです。
なぜかは考えたことがないけど…。
ケモ室の看護師さんに、そのことについて話をするのはイヤなのです。
多分、私が涙ぐんでいるのを看護師さんたちは気づいていると思います。でも、「涙については話したくないです」という空気を私が出しているので、そこには触れずにおいてくれているのだろうと思います。
「主治医に、緩和ケアの看護師のCさんと話ができるようにしてもらえばよかったかもしれない。まだ間に合うかなぁ」と思って迷ったけど、ケモ室の看護師さんに頼むのもおっくうで、そのまま帰ってきました。
会計のあと院内薬局に行く途中、偶然ですが、遠くに急いだ様子で歩いて行く看護師Cさんの後ろ姿を見かけました。
なんとなく、それだけでちょっとうれしくなり、「まぁ、次回話せるだろうから大丈夫!」と思えました。
次からは、1クールのうちのどこかで、緩和のH先生と、看護師のCさんと、それぞれ話ができるように調整してもらおうと思います。
で、その日は、ステロイド(ベタメタゾン0.5mg)を朝2錠飲んでいたので、そのまま飲まずに済ませました。
そして、翌朝、顔を洗うときに
「あれっ? 顔がちょっと小さくなってる?」と思いました。
鏡を見ると、ほとんど変わりませんが、手で触ったときのボリュームが、ほんのちょっとだけ少なくなったような気がします。
今朝も、またほんのちょっと小さくなったような…?
ステロイドの量を減らしはじめて2週間半くらいですかね。
さらに薬を減らしたのだから、さらに縮小していくかな?と期待しています。
少しずつ元の顔にもどってきたのかも?と思ったら、気分がすっかり軽くなり、ちょっとうきうきしてるくらいです。
昨日は、去年から約束していたお花見に行ったのですが、気分も軽く楽しんできました。
ふくれた顔や、ふくれて盛り上がった肩や背中を鏡で見ると、
「だんだん、からだが思うようにいかなくなっていっているのに、とうとう外見もかよっ!」
という、怒りのような失望のような焦りのような恐怖のようなぐちゃぐちゃな気持ちになります。
とりあえず、いったんそのぐちゃぐちゃから離れられれば、また冷静になれるかも…と期待しつつ、たとえお肌がたるんで老けてみられようとも、もとのしぼんだ顔になるのを待ちたいと思います。
それまで、胸水が増えないといいなぁ。
パクリ、がんばれ! ねばれ~!