ある日、1本のお電話を頂きました。
母がここ2,3日で危ないと言われ葬儀のご相談をしたいのですがと・・・
少し慌てたご様子でしたが、的確にこの様な形で送って上げたいのですが、可能でしょうかと言う
事でした。一瞬で少しこれは大変かなっと頭をよぎりましたが、大丈夫ですよ!ご安心頂いて
今、お母様にしてあげられる事をなさって上げて下さいとお伝えいたしました。
少しご安心頂けたのか、数十分お話をさせて頂きました。
翌日、またお電話を頂き、少し持ち直した様子で何とかまだ大丈夫みたいですと、落ち着かれた
ご様子でお電話を頂きました。ほんとに良かったですねとお伝えすると、でも、もしもの時はお願い
しますと・・・言って頂き電話を後にしました。
それが、翌日訃報のお電話が・・・・・急変して・・・・幾度なくこの様なケースを見てきましたが
やはり家族様の心情をお察しすると仕事とはいえ、やはり辛いものです。
その後、お迎えにお伺いし、ご自宅にご搬送させて頂きました。
改めて娘様の想いに耳を傾けお話を聞いていますと、とにかく涙が出ないの・・・でも私が感じた事は
決して悲しくないから涙が出ないのではなく、まだ信じられない気持ちの方が大きすぎて、何が何だか
まだわからない。そんな想いが凄く伝わってきました。私が出来る事で何か、今の娘様のお気持ちを
お母様にお伝えできる事は無いだろうかと考え、翌日設営の為、ご自宅に訪問しました。
一日考えて私がさせて頂いた事は、シンプルに娘様の想いをメッセージにしてお花に添えさせて頂きました。
涙を見せなかった娘様がその札を見て号泣されました。ほんとにそうなのと何度も何度も涙されながら
おっしゃって頂きました。ご家族様の絆!そして、悲しみの涙だけではなく、故人様への感謝の涙!
暖かい涙ですよね。そして葬儀も全て終わり、ご家族様とお寺様とで和やかな感じでお話をしていますと
娘様が、お母様が手作りでお作りになった遺品を是非、もらって頂きたいと・・・
お別れの際には沢山お入れ頂いたのですが、まだ残っており、母もきっと喜ぶので宜しければと。
大切な物ですからとお断わりしましたが、是非喜ぶのでという事でしたので、有り難く頂き、事務所に大切に
飾らせて頂いています。 暖かい絆!暖かい涙!また一つご縁を頂いた事に感謝し、これからも一つ一つの
ご葬儀に心から向き合い皆様のお役に少しでも立てればと想います。本当にありがとうございました。
WITH you 代表 小名田 一成