Ⅳ.地域スポーツ指導の社会学的考え方 19 | 【かほう】山の世界

【かほう】山の世界

きままに書いています。
こんどはスポーツ指導者のことをBLOぐることにしました。
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2.これからのスポーツ指導に求められるもの

 6)スポーツクラブ育成の社会的意義とその指導


① クラグの基本的考え方

「スポーツクラブ」は同じスポーツを愛する人たちによって結成される自発的集団

であって、性格としては出入り自由の開放的な集団を意味する。

これは、あくまでも、社会集団論に基づくクラブの概念規定と考えてよい。


ヨーロッパのスポーツクラブは、その生活化においてかなり進んでいるといわれる。


日本スポーツ少年団の昭和50年度指導者海外派遣団の報告によると、

ドイツ人のクラブ参加の主な理由として「友情と仲間意識」をあげ、

これらのクラブ活動が中心となって、クラブ活動以外の生活の場での個人的

付き合いや共同生活へと人間関係が拡大していることを指摘している。


また、クラブの主な意義と特徴として、

1:スポーツクラブは自己の個性を伸ばし、自己を表現する最良の場であること。

2:クラブに入ることによって、有効な余暇の過ごし方を考える糸口になること。

3:社交の場であること。

4:文明病の撲滅に役立つこと。

~の4つを挙げている。


そして西ドイツでは、このようなスポーツクラブが市民の生活におけるスポーツ活動

を支える拠り所なっており、人々はこのようなクラブ活動を通して「われわれ意識」を

育て、それがまた「新しいコミュニティ意識の形成」に役立っていると言う。


その点でスポーツクラブは、単なるスポーツの集団、あるいはチームというより、

人々の日常生活における健康や生きがい、望ましい人間関係を育てる生活の

よりどころといえるし、また、それは、施設・集団・指導者・活動プログラムなど

システム化された生活文化的要素を持つものと考えてよい。



われわれは、行事中心に展開されるスポーツではなく、広く一般市民にとっての

公共施設を中心とする身近なスポーツクラブを数多く育てることが大切だと

思われます。