外務省の有識者委員会が朝鮮半島有事の際の在日米軍基地の自由使用など日米の二つの「密約」を認定する方向で調整に入ったのを受け、政府は24日、密約を否定してきた見解の見直し作業に本格的に着手した。二つの密約が交わされていたことを認めつつ、効力を失っているとする案を検討している。
 有識者委が確認を進めている四つの「密約」のうち、存在を認める方向なのが(1)1960年の日米安全保障条約改定時に交わされ、朝鮮半島有事の際に出撃する在日米軍の戦闘作戦行動を事前協議の対象外とする(2)72年の沖縄返還の際に当時の佐藤栄作首相とニクソン米大統領が交わした、有事での沖縄への核再配備を事前協議を経て認める-とした秘密合意だ。
 朝鮮半島有事の際の密約について、外務省幹部は、日米が97年に新たな防衛協力のための指針(ガイドライン)で合意したことを挙げ「在日米軍基地から米軍が出撃する場合、事前協議が必要であることは日米で確認済み」と、事実上破棄されたとの認識を示した。
 沖縄への核再配備の密約に関しては、92年に当時のブッシュ大統領が艦船や潜水艦からの戦術核兵器の撤去完了を表明、米国が核戦略を転換したことから、政府は再配備の可能性はなくなったとみている。このため、この密約も失効したとの見解案を検討している。政府は、米側とも協議しながら、新たな見解の内容を詰める。 

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