さて、ロンドンオリンピックまで2カ月余りになりました。こういうときには、テレビ商戦が盛り上がる経済慣行のはずですが、今回は活況に沸いているという話は一向に聞こえてきません。それどころか、米ディスプレイサーチの予測では、2012年の薄型テレビの国内出荷台数は前年の半分近くにまで落ち込む見通しです。
数年前まで、家電量販店で売り場の目立つところに展示されていた、かつての“家電の王者”は、今や隅に追いやられて、“窓際族”になろうとしています。
大げさな言い方かもしれませんが、先進国にとっては「さよならテレビ」の時代に入ったようです。
大手家電3社は、巨額赤字とトップの総退陣を余儀なくされ、若手経営陣による再建計画では、若者が目を輝かせるような新商品を生み出す方向に力を入れているようです。