Aoki 愛Give&Give-aoki090825_1-thumb-250x166-64.jpg
公明党は25日の幹部会合で、衆院選東京12区に立候補している太田昭宏代表(63)の全国遊説取りやめを決めた。東京12区では太田氏と民主党の青木愛氏(44)が激しく競り合っているため、30日の投開票日に向け、太田氏は自らの選挙戦に専念する。公明党は全国8小選挙区で候補者を擁立したが、厳しい選挙に直面。支持母体・創価学会内では、今後、衆院での候補者擁立を比例代表に絞り、小選挙区からは撤退すべきだとの意見も出始めた。


 太田氏ら公明党幹部は25日、東京都内の党本部で、選挙の終盤情勢を分析。出席者からは「小選挙区はいずれも厳しく、最後の5日間できっちりやり抜くしかない」などの指摘が出た。「選挙の顔」として、党首を前面に打ち出す選挙戦略も見直さざるを得ず、26日以降、太田氏を東京12区に張り付かせることを申し合わせた。


 太田氏や北側一雄幹事長(大阪16区)ら公明党の小選挙区候補は全員、比例重複立候補を見送っている。小選挙区で落選すれば、復活当選の道はない。想定外の苦戦を受けて、党幹部は「選挙後、うちだけ党首が(落選して、事実上)いない状況は、絶対避けなければならない」と危機感を募らせる。


 選挙協力を行う自民党も、太田氏らへのてこ入れに懸命だ。自民党東京12区選対の幹部は24日夕、都議や区議らを集めた会議で、支持者や団体回りを徹底するよう檄(げき)を飛ばした。ただ自民党区議の一人は「自分の後援会には、一度民主党に政権を取らせようという人が多い」と打ち明けた。


 ◇鳩山代表が街頭演説、対決姿勢あらわに


 これに対して、民主党の鳩山由紀夫代表は25日、東京12区内の街頭演説で、「公明党は結局、自民党の補完勢力。党首と一騎打ちで戦う女性を応援してほしい」と訴え、公明党との対決姿勢をあらわにした。