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国会は28日午後の衆院本会議で、与謝野馨財務相の財政演説に対する各党代表質問を行い、追加経済対策を盛り込んだ2009年度補正予算案をめぐる与野党の論戦が始まった。民主党の鳩山由紀夫幹事長が最初に登壇し、補正予算案を「税金の無駄遣いを繰り返し、膨大な借金で歳出規模を膨らませ、後は消費税増税で国民に負担を押し付ける無責任なものだ」と厳しく批判。「速やかに国民の審判を受け、自民党政治を終わらせるよう強く勧告する」と述べ、衆院解散を麻生太郎首相に迫った。


甘利明行政改革担当相は28日の記者会見で、衆院解散・総選挙に関し「政権側として期待をする必要最低限の要件は、補正予算ならびに予算関連法案の成立と、支持率が30%を超えること」と述べた。


中国政府が日本に対し、今年の日中韓首脳会談について、6月か8月に中国・天津市で開催したいと打診してきていることが28日、分かった。7月上旬にイタリア中部の地震被災地ラクイラで開催される主要国首脳会議(G8サミット)の時期を避けたとみられる。「外交日程的にはどちらのタイミングでもいい」(外務省筋)ところだが、衆院解散をいつ断行するかも微妙にかかわってくるため、麻生太郎首相はどちらを選択するか中国側への回答を保留している。

 中国は今年が建国60周年にあたるため、10月1日の建国記念日「国慶節」の前後は国内行事が立て込み、夏までに日中韓首脳会談を終えておきたいという事情もある。会談のテーマは、北朝鮮の核・ミサイル問題や世界的な金融危機への共同対処法、北東アジアの地域情勢などになりそうだ。

 日中韓首脳会談は3カ国が年1回、持ち回りで開く。昨年は日本が主催国を務め、12月に麻生首相の地元、福岡県の太宰府市で開催した。今年の主催国である中国が、開催予定地として温家宝首相の出身地の天津市を選んだのは、互いの故郷を訪問し合うことで友好ムードを演出するためとみられる。

 麻生首相は、平成21年度補正予算案と関連法案成立の見通しを見極めながら、衆院解散のタイミングを計っている。6月か8月か中国側への回答を保留したのは、どちらを選んでも衆院選の時期と結びつけて受け取られかねず、フリーハンドを確保するため慎重に検討しているとみられる。