解答のない問題第4章ー2 | 税理士試験突破術

税理士試験突破術

税理士試験を徹底分析。平成25年法人税法・消費税法受験予定です。

解答のない問題第4章後半UPします。



第3節 資産評価の基準
1 資産評価の諸基準

問4-24☆☆☆ 資産と負債とは何かそれぞれ述べなさい。
資産は経済的資源、負債は経済的資源を引き渡す義務である。

問4-25☆ 市場(購買市場と売却市場)と時点(過去、現在、未来)の組み合わせにより考えられる測定指標を指摘しなさい。
過去の購入市場に基づく価額は取得原価、現在の購入市場に基づく価額は取替原価、現在の売却市場に基づく価額は純実現可能価額、将来の売却市場に基づく価額は割引現価の4つが考えられる。

問4-26☆ 資産の測定指標と購入から売却までの合計利益との関係を簡潔に説明しなさい。
取得原価、取替原価、純実現可能価額により評価された、購入から売却までの合計利益は等しくなる。

問4-27☆☆ 取得原価とは何か簡潔に説明しなさい。
取得原価とは、その支出に要した支出額であり、過去の購買市場の価額に基づいた金額である。

問4-28☆☆ 取得原価と実現主義の関係を簡潔に説明しなさい。
取得原価による資産評価、実現主義による収益の計上は、ともに評価益である未実現利益計上しないという点で首尾一貫している。

問4-29☆☆ 取得原価の長所を簡潔に説明しなさい。
購入の事実に基づいて計上するため、金額が客観的に測定でき、確実性も備えている。また、支払額を基礎としているため、受託責任の遂行状況の報告に役立っている。

問4-30☆☆ 取得原価の短所を簡潔に説明しなさい。
取得原価が時価と著しく乖離した場合には、貸借対照表の計上価額に問題がある。物価上昇時には、過去の取得原価を基に費用配分が行われるため、保有利得が計上されてしまう。

3 取替原価

問4-31☆ 取替原価について簡潔に説明しなさい。
取替原価とは、資産を現在の購入市場で取り替えるのに要する支出額である。

4 純実現可能価額

問4-32☆ 純実現可能価額について簡潔に説明しなさい。
純実現可能価額とは、資産の現在の売価から付随費用を控除した価額である。

5 割引現在価値

□□□問4-33☆☆ 資産の本質とこれに照らした評価を簡潔に説明しなさい。
資産は経済的資源(キャッシュフローをもたらす能力を持った資源)であるため、将来キャッシュフローを割引現在価値で評価する方法が合理的である。

□□□問4-34☆☆ 割引現在価値の欠点を簡潔に説明しなさい。
将来キャッシュフローの予測と利子率の選択には著しい不確実性があるため、信頼性がなく、実際に測定できない項目が多い。

□□□問4-35☆ 割引現在価値が用いられるケースを列挙しなさい。
資産除去債務
退職給付債務
リース資産・リース債務
貸倒引当高の測定(キャッシュフロー見積法)
減損会計(使用価値の算定)
金銭債権等の償却原価法(利息法)
社債の償却(利息法)


6 現行の資産評価基準
(1)混合的測定

□□□問4-36☆☆ 事業用資産の評価を簡潔に説明しなさい。
取得原価により評価される。

□□□問4-37☆☆ 金融資産の評価を簡潔に説明しなさい。
時価により評価される

□□□問4-38☆☆ 金融資産を時価評価する理由を簡潔に説明しなさい。
金融資産は、誰にとっても市場価格に等しい価値を有しており、時価の変動により利益を得ることを目的として保有し、売却することについて事業遂行上等の制約がないためである。

□□□問4-39☆☆ 事業用資産を原価評価する理由を簡潔に説明しなさい。
事業用資産は、獲得できるキャッシュフローは企業によって異なり、事業の遂行により利益を得ることを目的として保有し、売却することについて事業遂行上等の制約があるためである。

(2)取得原価とその配分

□□□問4-40☆☆ 費用配分の原則とは何か簡潔に説明しなさい。
費用配分の原則とは、費用性資産の取得原価を、各事業年度に費用として配分する考え方である。

□□□問4-41☆☆ 費用配分の原則の適用例について述べなさい。
棚卸資産の売上原価の配分
有形固定資産の減価償却


(3)公正価値
□□□問4-42☆ 公正価値とは何か簡潔に説明しなさい。
測定日において市場参加者間での、資産の売却によって受け取るであろう価格、または負債の移転のために支払うであろう価格をいう。