祖父は短気な人だった

祖父は頑固な人だった

周りから煙たがられていた

遠く離れた南の地に住んでいた

帽子が好きな人だった


毎年お盆になると会いに行った

だから夏の記憶しかない

眩しい太陽と帽子がよく似合っていた

そんな祖父がなぜか好きだった


亡くなって何年か経ったある日

タンスの奥に祖父の帽子を見つけた

迷うことなく僕は被った

まさにその瞬間、電気が走った


慌てて帽子を外す

お前にはまだ早い

そう言われていると思った


あれから何度か被ってみた

二度と電気が走ることはなかった

僕を認めてくれたのだろうか

いや違う

祖父は嬉しかったのだ


不器用な祖父からのメッセージ

最初で最後のありがとう




ハット




阿波踊り



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