監督：グレッグ・ティアナン／コンラッド・ヴァーノン
ｷｬｽﾄ：オスカー・アイザック／シャーリーズ・セロン／クロエ・グレース・モレッツ
配給：ユナイテッド・アーティスツ・リリーシング／ユニバーサル・ピクチャーズ／パルコ＝ユニバーサル映画
公開：2022年1月
時間：93分
今夜紹介するのは，大ヒットしたCGアニメ作品『アダムス・ファミリー』の，２年ぶりとなる続編。監督のグレッグ・ティアナン＆コンラッド・ヴァーノンをはじめ，声優・吹き替えともに前作のキャストを引き続き揃えてくれたのが嬉しい。日本公開時には『アメリカ横断旅行！』と，ネタバレ的なサブタイトルが付いている。
夏休み恒例の自由研究発表会である“科学フェア”で優勝を狙うウェンズデー（クロエ・グレース・モレッツ／吹替：二階堂ふみ）は，フェスターおじさん（ニック・クロール／吹替：秋山竜次）にペットのタコ“ソクラテス”の特性を移植する実験を披露する。ところが，順位をつけず全員入賞という結果に終わり，ウェンズデーはがっかり。そんな中，主催者のストレンジ博士（ビル・ヘイダー／吹替：森川智之）から共同研究を持ちかけられるが，「家族の秘密だから」と断わるウェンズデー。
思春期を迎え，家族の食卓に顔を見せないウェンズデーのために，ある日，父・ゴメズ（オスカー・アイザック／吹替：生瀬勝久）はキャンピングカーでの旅行に家族を連れ出す。ゴメズと妻のモーティシア（シャーリーズ・セロン／吹替：杏），ウェンズデー，パグズリー（ジャヴォン“ワナ”・ウォルトン／吹替：堀江瞬），フェスターおじさんの５人は，ドタバタ騒動を巻き起こしながら，ナイアガラの滝，マイアミビーチ，グランドキャニオンなど，観光名所を巡る旅は続ける。だが，そんなアダムス家のゴシック調キャンピングカーを怪しい男たちが追いかけてくるのだったが…。
「自分が両親の子ではないのでは？」というウェンズデーに芽生える思春期特有の疑念を軸に，フィールドをアウトドアに広げ，個性的なアダムス・ファミリーのドタバタが全開。そうなるとやはり，ウェンズデーとフェスターおじさんという“毒”のあるキャラ２人が際立ってしまうが，他の家族にも新キャラにも，ヒールのストレンジ博士にさえも，キチンと見せ所を与えている。散漫なようで最後まで目が離せないのも，そんな演出の上手さだろう。
ｸﾀ評：★★★★☆
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『アダムス・ファミリー』(2020年)