ラッキーナンバー7 | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Lucky Number Slevin
監督:ポール・マクギガン
キャスト:ジョシュ・ハートネット/ブルース・ウィリス/ルーシー・リュー
配給:アートポート
公開:2007年1月
時間:111分




ブルース・ウィリス特集2作目の今夜は13年前の作品。二転三転する巧みなストーリー展開と豪華キャストの共演で描かれるスタイリッシュ・クライム・アクション『ラッキーナンバー7』。スコットランド出身のポール・マクギガン監督が,モーガン・フリーマン×ベン・キングズレー×ブルース・ウィリスという主役級の俳優3人を巧みに配置して魅せてくれる。

原題の『Lucky Number Slevin』とは,物語の鍵となる馬の名前。邦題ではこの馬の馬番『7』に置き換えられている。日本語として楽しむには,この方が謎めいていて効果的かもしれない。

人気のない駐車場で突然,車に乗ろうとしていた男が何者かに襲撃される。厳しく警戒された一室では,鮮やかにボディガードを倒すと,デスクに座っている男が殺害される。そして,空港ロビー。椅子が並ぶ待合室に,搭乗アナウンスを待つ1人の青年(サム・ジェーガー)。そこにスミスと名乗る車椅子の男(ブルース・ウィリス)が現われ,“カンザス・シティー・シャッフル”を知っているかと尋ね,その発端となった20年前の話を始める。

ニューヨーク。シャワーを浴び終えると,けたたましいノックの音に服も着ずドアへ向かうスレビン(ジョシュ・ハートネット)。訪れた女性は,向かいの部屋に住むリンジー(ルーシー・リュー)で「砂糖を借りたい」と図々しく部屋に入り込んで,部屋の住人であるニックの居所を尋ねる。ニックを頼って来たと言うスレビンに「仕事の後で一緒に捜そう」と言い出ていくリンジー。入れ替わりのように現れた手下に拉致され,ボス(モーガン・フリーマン)の前に引き出されるスレビン。

ボスはスレビンに,ニックの作った9万6千ドルの借金の返済を迫り,それを帳消しにする条件として,敵対するギャングの親玉・ラビ(ベン・キングズレー)の息子を暗殺することを強要されてしまう。ようやくアパートに帰ったスレヴンだったが,今度はラビの手下に誘拐される。ニックはラビからも3万3千ドルの借金をしていたのだ。そして,双方の親玉の影から現れたのは,あの空港にいたスミスだったのだが…。

“カンサス・シティ・シャッフル”とは,もとはミズーリ州カンザスシティ生まれのジャズ・ピアニストで作曲家ベニー・モーテンのジャズ・ソングのタイトル。かつては,フットボールの一種を意味していたらしいが,転じてスポーツの試合中などに使われる“フェイント”の意味のスラングになったとか。この作品では「撹乱・偽装」の独自の意味で使われている。

スレビンのキャラと構成の妙味に,きっと夢中になり,ダマされるはず。クライムだが,恋愛要素を隠し味にしつつ,スッキリとさせてくれるお薦めの1本だ。


映画クタ評:★★★★


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『ラッキーナンバー7』
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