LUPIN THE IIIRD/血煙の石川五ェ門 | p・rhyth・m~映画を語る~

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監督:小池健
キャスト:栗田貫一/小林清志/浪川大輔
配給:ショウゲート
公開:2017年2月
時間:54分




6夜連続『ルパン三世』シリーズのラストに紹介するのは,前作『次元大介の墓標』の好評を受けて製作されたスピンオフ『LUPIN THE IIIRD』シリーズ第2弾『血煙の石川五ェ門』。監督は前作に引き続き小池健。

『次元大介の墓標』では登場シーンをカットされた石川五ェ門を主役に,彼が剣豪になるまでの成長が描かれていく。時系列上はTV第1シリーズ前半の,まだルパンと五ェ門が信頼関係を築けていない頃で,時代設定は1960年代後半の下田市近辺。『次元大介の墓標』の1ヶ月後とされている。

日本・伊豆沖を進む賭博船で、鉄竜会の稲庭組長(菅生隆之)が襲撃される。剣術の腕を買われ雇われていた若き用心棒・石川五ェ門(浪川大輔)が組長を救うが,直後に大爆発が起こり船は大破,組長も命を落とす。五ェ門は爆発を引き起こした斧を武器に使う大男を一旦は追い詰めるが逃げられてしまう。一方,ルパン三世(栗田貫一)と次元大介(小林清志),峰不二子(沢城みゆき)は賭博船から金を奪い,洋上のボートからその様子を目撃していた。“バミューダの亡霊”と呼ばれるその大男はホーク(土師孝也)というコードネームで,かつて戦場で2000人を殺りくしたというのだ。ホークがなぜ日本にいるのかと,公安の銭形警部(山寺宏一)はホークの足取りを追っていた。

一方,組長の葬儀の場で稲庭Jr.(宮内敦士)らからなじられた五ェ門も,裏切り者の汚名と屈辱を晴らすためホークを追う。その頃,伊豆山中のアジトで札束を前に祝杯を挙げていたルパンたちの元に,突如ホークが現れ,ルパン,次元,不二子を殺害しようとする。アジトを脱出したルパンたちは,バイクで追ってくるホークと激しいチェイスを繰り広げる。そこに突然,倒れかかってくる巨木。巨木の上から現れた五ェ門はホークに闘いを挑むのだったが…。

過去作品中,最も五ェ門の主演シーンが多く,台詞も多い作品。剣豪として苦行の果てに見せる終盤の“50人斬り”など,その迫力に息を呑み,アニメということを忘れそうになる。

原作者モンキー・パンチが存命中に公開された最後の劇場版となったが,シリーズ続編の『LUPIN THE IIIRD/峰不二子の嘘』が今年5月末に公開された。また,劇場版新作の公開が,今冬に決定している。


映画クタ評:★★★★


右矢印『ルパン三世』シリーズ作品まとめ