その女諜報員 アレックス | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Momentum
監督:スティーブン・カンパネッリ
キャスト:オルガ・キュリレンコ/ジェームズ・ピュアフォイ/リー=アン・サマーズ
配給:GoDigital/アークエンタテインメント
公開:2016年6月
時間:96分




“エージェントもの”好きとしては,何ともソソられるタイトル。パッケージやポスターのオルガちゃんも可愛い。なのに劇場公開時に観ていないのは,予告がトキめかなかったからか? とにかく見てみようとソフトでじっくりと3年遅れの鑑賞をした『その女諜報員 アレックス』を今夜は紹介。

監督は,クリント・イーストウッドの下で『マディソン郡の橋』(1995年・ワーナー)や『アメリカン・スナイパー 』(2015年・ワーナー)などのカメラオペレーターを努めたスティーブン・カンパネッリ。この作品が監督デビューとなった。主演はウクライナ出身の現在39歳,オルガ・キュリレンコ。『007 慰めの報酬』(2009年・SPE)でボンドガールに抜擢され,『陰謀のスプレマシー』(2013年・ワインスタイン)や『スパイ・レジェンド』(2015年・レラティビティ)などのスパイ映画に出演している。原題の『Momentum』は「運動量」の意味。

元CIAの諜報員で一匹狼のアレックス・ファラデー(オルガ・キュリレンコ)は,かつての恋人ケヴィン・フラー(コリン・モス)に誘われ,南アフリカ,ケープタウンでの銀行強盗計画に加わる。計画は順調に進み,ダイヤを手に入れたものの,メンバーの不始末で顔を晒してしまうアレックス。そのメンバーを射殺した彼女は,手際よく証拠品を爆破し,ケヴィンと行動を共にする。その夜,ホテルのケヴィンの部屋に襲撃者が乱入。アレックスは間一髪で姿を隠したが,一流の腕前を持つ襲撃者はケヴィンを拷問し,ダイヤと一緒に盗んだUSBメモリの在り処を聞き出そうとする。

ケヴィンは最後までUSBの在り処とアレックスの名を口にせずに死亡。襲撃者たちの隙をついて逃げ出したアレックスだったが,ワシントン(ジェームズ・ピュアフォイ)率いる襲撃者の次のターゲットが,ケヴィンの妻ペニー(リー=アン・サマーズ)とその息子だと知り,自分のことを嫌うペニーの元へとバイクを走らせる。アメリカの上院議員(モーガン・フリーマン)の指示で行動する頭脳明晰で冷酷なワシントンに,アレックスは持てる能力のすべてを発揮して立ち向かうのだったが…。

キレッキレのアクションと展開のスピード感は魅力。ただ,登場人物の情報が少なく,イマイチ感情移入できない。ヒロインのアレックスの過去だけでも,ワシントンの台詞でなく,映像で見せてほしかったと思う。逆に,上院議員の野望についてはキッチリと描かれていて,何だかチグハグな印象。最後にはムダな仕草をするCIA時代の同僚まで出てくるし,続編狙い見え見え。

“ミラ・ジョヴォヴィッチ,アンジェリーナ・ジョリーに次ぐニューヒロインの誕生”ってキャッチで押されてたみたいだけど,オルガちゃん,年齢的にも作品的にも興行的にも,ミラやアンジーのような続編や“カリスマ性”は発揮できそうにないかな。


映画クタ評:★★★★


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『その女諜報員 アレックス』
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