GODZILLA | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Godzilla
監督:ローランド・エメリッヒ
キャスト:マシュー・ブロデリック/ジャン・レノ/マリア・ピティロ
配給:トライスター・ピクチャーズ/東宝
公開:1998年7月
時間:138分




今夜は,『GODZILLA ゴジラ』の文中で「シリーズ的には親戚位の扱い」と書いたエメリッヒ版ゴジラを紹介。今から20年前の作品となる。

インデペンデンス・デイ』の世界的大ヒットの後,隕石が地球を襲う作品の企画をしていたというエメリッヒ監督。東宝から突然オファーが来たが“ゴジラは人を食べない”など細かいルールの提示に嫌気がさして,いっそ東宝から断ってくるようにと,いい加減な脚本とデザインを提出したら,何とゴーサインが出てしまったという。しかしその“いい加減”を実写化し,作品としてヒットさせちゃう辺りはさすが。

タヒチ沖で海難事故が続発する一方,パナマの丘陵地帯で巨大な足跡が発見される。調査にあたった生物学者ニック(マシュー・ブロデリック)は,これが核実験の影響で誕生した新種の巨大生物ではないかと推測。ジャマイカでは大きな爪痕を付けられた日本漁船が打ち上げられ,フランスの保険調査員を名乗るフィリップ(ジャン・レノ)は,生存者の老人がうわ言のように“ゴジラ”と呟き続けるのを聞く。

そして長雨に曝されていたニューヨークに突如,その生物は現れた。ニックの元恋人でジャーナリストのオードリー(マリア・ピティロ)やカメラマンのビクター(ハンク・アザリア)の驚愕する中,ビル街を破壊して地下へと消えるゴジラ。マンハッタン島のどこかに潜伏しているのは間違いない。エサに釣られて再びその巨体を現したゴジラはしかし,機敏な動きでヘリ部隊の追撃を逃れ,またもや姿を隠してしまう。体液を調査したニックは,ゴジラが妊娠状態であり,マンハッタンに巣を作ろうとしていることを知るのだった…。

従来のデザインから大きく離れたゴジラは,オオトカゲと『ジュラシック・パーク』のティラノサウルスのハーフ。火焔も吹かないこの異形の生物に,当時のハリウッドの“ゴジラ=突然変異による超巨大生物”という誤認を許せないと言う否定派も多かった。無性生殖で,200個以上の卵から産まれたベビーゴジラの群れとマジソン・スクエア・ガーデンで繰り広げられるシーンなんかまさに『ジュラシック・パーク』なのだが,通して見ると,この“グランドホテル方式”と壊滅するN.Y.はまさに“破壊王”エメリッヒ。捉え様によっては,旧作と新作のゴジラを結ぶ点も多く見られ,嬉しくなってしまう。

ジャン・レノの“渋カッコよさ”は全編で炸裂。加藤雅也は冒頭でゴジラに襲撃される小林丸の乗組員役。残念ながら出演シーンは1~2分位。


映画クタ評:★★★★


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