セーラー服と機関銃 -卒業- | p・rhyth・m~映画を語る~

p・rhyth・m~映画を語る~

メインブログ【くた★むび】



監督:前田弘二
キャスト:橋本環奈/長谷川博己/安藤政信
配給:KADOKAWA
公開:2016年3月
時間:119分




卒業式シーズンということで今夜の1本はこれにしてみた。1981年に当時17歳の薬師丸ひろ子主演で大ヒットした映画『セーラー服と機関銃』(東映)の原作者・赤川次郎が,その後日譚として執筆した『セーラー服と機関銃・その後 -卒業-』を原作とした作品。原作的には続編なのだが,映画としては続編扱いではないという不思議なスタンス。まぁ35年も経っちゃうと,今さら薬師丸ひろ子にセーラー服着せるわけにもいかないだろうけど…。

18歳の高校3年生・星泉(橋本環奈)には,組員わずか4人の弱小ヤクザ・目高組の組長だったという過去があった。伯父(榎木孝明)を殺した敵を機関銃で襲撃する大事件を起こした後,組は解散し,今は商店街にある“メダカカフェ”の店長として平穏な日々を送っていた。そんなある日,偽モデル詐欺に巻き込まれた友だちの相談から,泉の周辺に再び危険な影が忍び寄ってくる。浜口組を傘下におさめた堀内組が暗躍し,都市開発を隠れみのに街を乗っ取ろうとしていたのだ。任侠道にもとる堀内組のやり方に反発する浜口組の幹部・月永(長谷川博己)に思いがけず協力を求められ,再びヤクザの世界へと足を踏み入れるハメになった泉だったが…。

この作品,角川映画40周年記念作品。36年前の『セーラー服と機関銃』の頃から本格化したメディアミックスの成功例として巨大グループへと成長したKADOKAWAだが,その40周年を飾る1本としてはこの作品はチープではないだろうか。橋本環奈の頑張りはよく伝わるが,全盛期の薬師丸ひろ子のカリスマ性には程遠いし,前作を知る人には伝説となった「カ・イ・カ・ン」が,チョット出のアイドル的な橋本環奈では貧相に聞こえてしまう。脇を固める共演陣も長谷川博己と武田鉄矢じゃ弱すぎるし,画面全体がTVの2時間ドラマ並で,もっと豪華にできるんじゃないの?…と感じてしまった。

今月末でRev. from DVLを解散卒業し,本格的に全国区へと進出する橋本環奈。地元福岡出身の彼女の今後の活躍に期待したいとは思う。


映画クタ評:★★★☆☆


右矢印長谷川博己作品まとめ

右矢印伊武雅刀作品まとめ