ジャックと天空の巨人 | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Jack the Giant Slayer
監督:ブライアン・シンガー
キャスト:ニコラス・ホルト/エレノア・トムリンソン/スタンリー・トゥッチ
配給:ワーナー・ブラザーズ
公開:2013年3月
時間:114分




昨年“auのCMでお馴染みの三太郎がハリウッド映画化される!”というエイプリルフールネタがあったことを,唐突に思い出した。ハリウッドでなくても良いから,あの3人のキャラで劇場版って,実現したら面白い作品ができそうな気がするんだけどなぁ…。

そんなわけで,今夜も童話・児童文学の実写化シリーズから1本紹介。『オズ はじまりの戦い』の2週後に公開されたこちらは,イギリスの童話『ジャックと豆の木』をベースにしたもの。監督は『X-MEN』シリーズのブライアン・シンガー。幼少期からこの物語に惚れ込んできたという監督が,疎外感を越え,自分の居場所を探るという,シンガー味をちゃんと加えつつ広げた,物語と映像が素晴らしい。

平凡な農民として育ったジャック(ニコラス・ホルト)は,馬を売るために訪れた城下町で出会った修道士に,馬を譲る引き換えに不思議な豆が入った袋を預かった。「決して水に濡らしてはいけない」というその豆は,国の権力者・ロデリック卿(スタンリー・トゥッチ)が隠し持っていたものらしい。その夜,ロデリック卿との結婚を避けようと城を逃げ出したイザベル姫(エレノア・トムリンソン)がジャックの小屋に雨宿りをする。国に古くから伝わる巨人伝説について語り合ううちに,気持ちを通い合わせるジャックとイザベル姫。しかし,小屋の雨漏りのせいで濡れてしまった豆は,あっという間に発芽し,巨大なつるとなって,ジャックの小屋もろともイザベル姫を巻き込み,はるか天空まで連れ去ってしまうのだった。

翌日,ジャックの話を聞いたイザベルの父・ブラムウェル王(イアン・マクシェーン)は,最も信頼する騎士のエルモント(ユアン・マクレガー)に姫の捜索を命令。ジャックも捜索隊への参加を志願し,彼らとともに豆の木を登っていく。やがて天空の地・ガンチュアにたどり着くが,そこは伝説として語り継がれていた“巨人”たちが住む地だった…。

クロイスター王国に伝わるおとぎ話のファンタジー感と,3Dで見せる巨人たちや,天に向かって伸びてゆく豆の木のスケール感を,上手く融合させた映像とストーリー。ソフトで見直しても,不気味で圧倒的で,なのにどこかコミカルな巨人のキャラが印象的。

吹替版の豪華声優陣も魅力。ジャックのウエンツ瑛士,イザベル姫の平愛梨をはじめ,巨人の声にはゴリ,真栄田賢,千原せいじ,博多華丸,山里亮太と,お笑いスターが勢ぞろいしている。

ラストに登場するロディと呼ばれる少年の名と不敵な笑みは,おそらく続編に繋がる伏線であったはずだが,興収の伸び悩みから,残念ながら続編は期待できそうにない。


映画クタ評:★★★★


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