8月6日から11日まで、バイロイトに滞在しました。
写真は、バイロイト祝祭歌劇場です。
ここで、ワーグナー協会の奨学生として、
「タンホイザー」、「ローエングリン」、「ラインの黄金」の
三演目を鑑賞しました。
この写真は、舞台上から、客席を撮ったもので、
見ていただければわかるのですが、通常の劇場と違い、
オーケストラピットは覆われていて、客席から見ることができません。
指揮者も、見えないため、お客さんはいつ指揮者が入ってきたか、
わかりません。
オーケストラの音も直接客席にいかず、
舞台に一回当たって、歌手の声と混ざり合ったものを聴衆は
聴くことになります。
そのため、ここバイロイトでしか聴けない独特のサウンドが
生まれるのです。
今回「タンホイザー」を最初に鑑賞したのですが、
序曲の最初の金管アンサンブルが、どこか遠くから、
柔らかく聴こえてくる音には衝撃を受けました
これこそが、ワーグナーの望んだ音なんでしょう
演出は、どれも現代演出。
その中でも、「ローエングリン」のネズミ達の世界に置き換えた演出は、
見る者を飽きさせない、最後まで驚きの
素晴らしい演出でした。
そして、テルラムントを歌ったのは、僕も東京で共演したことのある、
トーマス・マイヤーでした。あいかわらずの深い堂々とした美声と、
熱のある演技で、素晴らしい存在感を出していました。
写真は、「ワルキューレ通り」の表示の前でとったもので、
街のいたるところに、ワーグナーに関係する名前が付けられています。
鑑賞の他にも、多々いろいろな、奨学生のためのイベントが設けられていて、
本当に楽しい5日間でした。