玉川温泉と阿部眞平
久しぶりに玉川温泉ネタを。玉川温泉好きなら、一度は「阿部眞平」という人の名を聞いたことがあるかも知れません。「世界の奇蹟 玉川温泉」という本を出版し、世間に広く玉川温泉を知らしめた人です。まあ、民間研究家による思い込みの産物という人もいますが、玉川温泉で癌が治るとか、そういう伝説が生まれるもとになった本であることは多くの人が認めるところでしょう。この本は医学書として読むのは危険ですが、玉川温泉とはどういうものかを理解するには、ナカナカ面白い読み物だと思います。そういう本があるとは、ずっと前から知っていたのですが、絶版で手に入らないと思っていたのが、昨年、玉川温泉に行ったら、お土産売り場に再販本が山積みされて売られている。思わず、2冊買ってしまいました。糖尿病も心臓病も恋の病と金欠病以外は治らない病気はないというその内容は、ナカナカ面白く読めます。医者に言わせれば、「有り得ない」と言うかも知れませんが、私はアトピー性皮膚炎の治療の過程で、玉川温泉の力を経験しており、あながちウソではないような気がします。あの温泉に毎日3回入り、岩盤浴を繰り返し、健康な食事をとれば、体の中から起こった不具合なら1ヶ月もすれば消し飛んでしまっても不思議ではない。玉川温泉の経験せず、この本を読めば恐らく誰もが、こんなバカげた話あるもんかと思うでしょう。けれど、実際に何回か玉川温泉を経験すると、全てがその通りになるとは限らないけど、あながち大げさやウソには思えなくなってくるのです。玉川温泉なんて効果が無かったという人に共通するのは、キチンとした効果的な入浴方法を守っていない、湯治期間が短すぎる、岩盤浴や飲泉を併用していない、食事をキチンとしていない(好き嫌いをする)、睡眠を充分にとっていない、入浴を決まった時間に行っていない、という共通傾向が見て取れます。そして、最も大きいのが玉川温泉を信じていない・・・。例えば、2週間湯治を行っても、その間の入浴回数や飲泉をしていたか、サウナを有効に使っていたか、岩盤浴をしていたか、毎日最も効果的と言われる決まった時間に入浴していたか、入浴時間は守っていたかなど、その内容によってはまるで効果は変わって来ます。入り方を誤ると、それこそ毒にもなる温泉なので、かえって調子を崩したりということも有り得るのです。社会人なのでまとまった時間の休みがとれないので、徹底湯治は夢のまた夢ですが、時間とお金に本当に余裕が出来たら実行してみたい。小さいけど、私の夢の一つです。それ位、私は玉川温泉を信じています。
さて、この「世界の奇蹟 玉川温泉」ですが、今でも手に入るのだろうか?玉川温泉で検索をかけると、今年のブログなどでもこの本を売店で買ったというような書き込みがあるので、玉川温泉の売店へ行けば手に入ると思います。また、インターネット検索で、下記のようなところもあり、玉川温泉が遠くて行けない人は、直接出版元に問い合わせをしてみるのも良いかも知れません。不動産会社のようですし本のことは本業では無いと思うので、リンクを載せるのが良いのかとも思ったのですが、会社のHPにも紹介してありますし、このブログを読んでいる人もごく僅かですので、大丈夫だろうと勝手に判断しました。ここの社長が著書の阿部眞平氏のご子息のようです。ただし、購入できるかはわかりませんので、各自の責任でお問い合わせ下さい。
http://www.chs9.com/cgi-bin/chs9/siteup.cgi?category=4&page=3
阿部眞平氏の最期ですが、これがまた悲しいというか・・・。摂氏98度の玉川温泉の源泉「大噴」に転落して全身火傷を負い、その翌日に亡くなったとのことです(昭和61年5月4日)。最期まで玉川温泉に関わっていた。玉川温泉に生き、玉川温泉にて死す。残された家族の方はまた別の思いもあるかも知れませんが、小さな中にも男の仕事をやりとげた、充実した人生だったのではないのかと思います。信じたものに殉じた男のロマンかも知れません。偉大な医学の成果を残した偉い学者よりも、在野のこういう民間研究家の努力の結晶の方が、輝いて見えるのは私だけではないと思います。
玉川温泉で本当に癌が治るのか。その真相は私は知りません。だけど、治るかもしれないという希望は絶望の中の一筋の光りであり、誰にも奪えるものではない。玉川温泉で湯治している人たちは、皆、大変な病気と闘っているのにも関わらず、晴れやかで楽観的であるのに毎回驚く。癌が治ればそれに越したことはないが、大切なのは信じて希望を持てること。それが玉川温泉にはあるのです。それを、著書で示した阿部眞平氏は多くの難病の患者にどれだけの希望を与えたことだろう。あるじゃないですか?ウソだと分かっていても、騙してもらいたいって時が・・・。奇蹟の根源は「信じる」ことです。宗教も同じ。信じていない者には奇蹟はやってこない。そういうことだと思うのです。
ただ、玉川温泉はそういうオマジナイの類ではなく、本当に凄いですよ。何度も言いますが、一度経験されることをオススメします。そして、経験する前に、玉川温泉を沢山勉強してから訪れるようにして下さい。知っていて行くのと観光で行くのではやはり結果は違います。最低でも朝から晩まで1日。秋田の山奥、焼山の懐で自然の中で鋭気を養いながら、ノンビリ時間を使って下さい。
普通に車で行けるのはあと1ヶ月。そろそろ東北は紅葉のシーズンです。今年最後のチャンス。11月の終わりからは冬篭りになってしまいますのでその前に、是非訪れてみて下さい。