今回は、手の太陰肺経の中府(ちゅうふ)です。
アルファベットのLUはLung(ラング)肺の意味です。
肺経は胸の上外側から親指の外側に走る経絡です。
太陰肺経のツボは表裏の陽明大腸経と太陰脾経と陽明胃経の治療にも使えます。

中府は手の陽明大腸経との交会穴。

まっすぐ立って腕を下に伸ばし、親指を外側に開いた格好をゼロポジションといって
基本姿勢になります。
この状態で「外側」「内側」前面」などを指します。

はり師木村寿雄の健康日記

鎖骨の下側に指を当てて外側に沿わせて、止まったところから2~3センチ下。

中府の下には大胸筋・小胸筋・腕に行く動静脈と神経などがある。
小胸筋が固くなって下の血管神経を圧迫すると
「小胸筋症候群」(または過外転症候群ともいう)という状態になり、しびれや痛みを生じる。
特に女性が重い物を持ち上げたりするとこの症状が出やすい。
力仕事や介護してる人にも多い。
腕を上にあげて後ろにそらすとしびれが悪化したり、
自分で揉んだり、あおむけで寝る時に方の下にタオルを入れて寝るとしびれが緩和する場合は
この小胸筋招魂群であることが多い。

主冶は
呼吸器系(咳など、鼻の病症)や消化器系(食欲不振や気持ち悪さ)胸・肩・腕の痛みなど。

肺経と大腸経は五行で言うと「金」の経絡。
金は本能でいうと攻撃本能。
ぶっとばしてやりたい奴に下から接しなければならない時など、攻撃本能が鬱積する(詰まる)。
そうなると、肺経大腸経の気が詰まり痛みを発する。
中府は、その時の病症に威力を発揮する。