李大統領の竹島訪問という蛮行は、ゆゆしい破壊的挑発行動である。観光客が訪問するのとはわけが違う。国家を代表する大統領である。

 野田総理は、記者会見で、「歴史的にも、国際法上も」日本領土であり、「毅然とした対応をとっていかなければならない」と述べた。
 即座にとられた措置は、玄葉外相による厳重抗議と大使召還と国際司法裁判所への提訴であるが、これで終わりにしてはならない。韓国政府に痛手となる更なる対抗措置が待たれる。この不条理な行為のツケは、将来必ず払ってもらうとの断固たる決意を韓国に示さ なければならない。
 これで次期大統領もその次も、竹島訪問が慣例になる可能性が高い。その芽を今から潰しておかなければならない。

 李大統領の行動は、北東アジア情勢をいたずらに不安定化させ、地域の平和と安定を崩すものだという批判も付け加え得るべきであろう。将来情勢が厳しくなったら、その責任は、韓国にあることを広く国際世論にも今こそ訴えるべきであり、それには、韓国の挑発は、日韓の2国間問題を越えた東アジア情勢全体に波及し得る問題でもあるとの認識を国際社会に共有してもらうことが重要と思う。

 ここで気になるのは、政治家や評論家が軽々しく口にする日本外交批判である。それがいかに正当な意見であるかどうかは、この際関係ない。韓国の理不尽な行動こそが最大の問題であり、国内で非難しあい、日本国内が分裂した印象を与えることは、場違いであって、相手を喜ばせるだけだ、ということを肝に銘ずるべきである。