半年ぶりの全くフリーな1日。夜は勉強をしたいので・・・・
先日生徒が、書きにくそうに、大きなマスのノートに数式を書いている。私の塾は、私立中学受験専門なので、1つの問題を解くにも、数式が5~6個は必要。ところが、大きなマス目があるがために、彼の数式は途中で行がかわり、見にくいことこの上ない。
で、何ゆえに、大学ノートではなく、このようなノートをつかうのか?と、訊いてみた。すると、彼曰く、小学校に大学ノートを持っていったら先生に叱られた。マス目のあるノートにしなさいと。(ちなみに彼は4年生。いくらなんでも、これ、国語までで、勘弁して欲しい)。で、こっちも、同じだと思ってこのノートをわざわざ買ってきたという。
おいおい!!私はそんなノートごときでごちゃらごちゃら言わんぞ~~と。でもさ~~これ、書きにくくない?ときくと、書きにくいという。そうだよね~~。でも、そんなどーでも良いことまでも決まりがあるの?ときくと、まあ、あるわあるわ、アホみたいな、理由のわからん決まり。
なんなんだろう?一体???先生の趣味趣向?生徒はある意味、先生には逆らえない環境が多少なりともある。今までも、面倒くさい質問を1度しただけで、徹底的に先生に1年間いじめられた子がいたっけ・・・・と、ふと思い出す。
きっと、子供のことを思って日夜必死で授業をしている先生が圧倒的に多いとは思いつつも、毎年、先生とのトラブルで心に傷を負っている子に出会う。
上手に言葉にできないのが小学生。
言われのない、誤解から生じた告げ口に反論できず、卒業まで、どろぼうというレッテルを張られて、耐えていた子も、いた。
たかが、一私塾の教師。親御さんに言ってあげたくても、本人がお母さんに叱られるかもしれないから、先生だけにしか言えない。と、言われると、もう、どうしようもない。
そんなとき、やけくそで言ってみた一言がある。
「先生も、カンカラカンに腹立ってきた!今度なんかあったら、先生一緒に学校行って、担任と喧嘩したげる!!」
ずいぶんめちゃくちゃな、発言ではあります。教育者として失格かも知れません。でも、その時なんとなく感じたのです。彼は誰にも言えず、孤独なんじゃないか?と。
きっと、魔がさして?私にぽろっと言っちゃった。でも、ひょっとして、先生にここでも叱られるかも・・・とドキドキしているんじゃないか?と。
そんな時、まずとるべき行動は、無条件に受け入れ、とりあえず共鳴することだと、なんとなく思ったのです。実際彼に非はないことでもありましたし。
それ以来、彼の表情も明るくなり、不登校気味であったのが嘘のよう。自宅で、親御さんに随分ひどい言葉も発していたようですが、それも無くなったと、お母様から報告がありました。
そうかと思えば、クレイマーぽい母親と、しかも残念なことに父親が地元の名士であるような、子供が、学校で何をしても許される、絶対に叱られることはないと、誤った生き方を学んでしまっている場合もあります。そんな時、当然、ここは私塾。まして先生はこの仕事をサービス業だとは思っていない。だから、親が何してようと関係無い。悪いことは悪いんだ。特別扱いして欲しければ、塾をやめれば良い!と、これまた、暴言を吐いたこともあります。最悪ですね。
でも、不思議なことにその子が一番なついてきた。
その子も、やっぱり寂しい子だったのでしょう。
彼も傷ついていたのです。
放任も、過保護も子供を傷つけるような気がします。
当たり前のことを当たり前に教える。これしかない気がします。そして、口はなるべく出さず、自分の力で考える機会を多くつくってあげる。でも、何かあれば、全力で子供を守る覚悟はできている。お勉強ができるから、あなたが可愛いのではない。何でも素直にママのいうことをきくから愛しているのではない。ただただ、無条件に我が子だからかわいいんだ。愛しているんだ。そういう思いを伝え続ければ、きっと子供はすくすく成長するような気がしてなりません。
お母様、お父様、お子様を時々ギュッと抱きしめてあげてください。相手が照れて、嫌だよ~、カッコ悪いよ~、といっても、お願い、ママあなたのことが大好きだから、ちょっとだけでいいから、ギュッとさせて、と言いてみてください。
愛情を常に感じさせてあげてください。
それがきっと、お子様の強い心を育てる栄養になります。