空っぽ | 撲滅苦愛

空っぽ

今日の放課後、教室にクラスの連中何人か残ってたけど全員追い出してクラブのメンバー全員でアンナと話してた




「あんた達に何されようと私は山下と別れる気なんてねぇからさ」




これはアンナの吐いた言葉




その言葉聞いた瞬間キレた




テメェはメンバーに土下座しながら泣いて謝ったんじゃねぇのか?




あの涙はなんだったんだよ




そんな言葉よく吐けんね?




あの時の土下座とテメェの流した涙に何の意味があったんだよ




あれは、その場しのぎだったってことだよね?




アタシはそれが許せなかったんだ




すみれがキレてアンナが座ってたイス蹴った




すみれはアンナがルール破ったことを一番よく思ってなかったし、すみれの気持ちはよく分かるんだ




でもケジメをつけるのはヘッドであるアタシの役目




喧嘩はタイマンじゃなきゃフェアじゃねぇよな




「ふじこ!!私にやらせろよ!!コイツぶん殴らなきゃ私の気がすまねぇの!!」って、すみれが言ったからプチミーティングした




すみれを説得してアンナとタイマンはるのはアタシに決まった




「残念だけど喧嘩の相手はアタシだよアンナ、いつでもかかって来ていいから」って言ったらアンナにいきなり飛び蹴りくらった




吉岡の机に頭ぶつけたけど、あれで一気にスイッチ入ったよね




吉岡の机蹴り飛ばして胸ぐら掴むとアンナの首におもいっきりビンタした




何かアンナの顔は殴れなかった




キレてんのに何でかグーで殴れなかった




アンナの首に何発もビンタしてたらアンナは泣いた




「ごめん…」




アンナは泣きながらこう言った




「ごめんで済むと思ってんのかオメェはよ!!」すみれの怒鳴り声が静かな教室に響いてた




「ごめん…それでも…ごめん…」




アンナは小さい声で言った




愛とリカが泣いてた




よっちも赤田もサエも黙ってた




「アンナごめんね…」




そう言ってからアタシは一人で教室から出た




すごく虚しくて悲しくて胸が苦しかった




家に帰る途中、朝も昼も夜も、いつだってうるさかった街の声がアタシには全く聞こえなかった




心が空っぽになるってああいうことなのかな




ただホントに虚しかった