浄明寺坊守のブログ

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主にバラとお寺の話題です

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7月9日和歌山鷺森別院に於いて行われた第25回平和を希う念仏者の集いに行ってきました。早めに行ったつもりが既に会場は人でいっぱい。こんなにたくさんの人が平和をねがっているんだなと感激しました。わたしの母の姉も若くして和歌山大空襲で亡くなりました。そういう思いもあり、法要中は涙が流れてきて大変でした。大阪北部地震や西日本豪雨の被害で心を痛めていたのもあいまり、苦しくなって途中で出て行こうかと思いました。また、ドキュメンタリー映画のふじ学徒隊の皆さんがわたしの娘と同じくらいの歳でこんな目にあわれたかと思うと涙をこらえきれませんでした。戦争は犠牲になるものが多すぎる。しかし人と人が殺しあう争いは今現在も世界中で起こっています。これはわたし達にとっても決して遠い世界の出来事ではないと思うのです。後の世代のために、あの悲惨な戦争を繰り返さないために私たちに出来ることとはと考えさせられる日となりました。

 今年はバラが咲かなかったね〜と檀家さんに言われます。その通り、今年は本当に不作でした。皆さんよく見てくれてるんだなと思います。今年は謎の虫に蕾の付け根をことごとく攻撃されました。このまえ鷺森別院へ行く車の中で仏婦の役員さんに、お寺さんそれカメムシやで、と言われました。そういえば今年は網戸にカメムシびっしりな日がありました😭そのかたは自分は野菜嫌いで食べないのに野菜や花をたくさん作って近所の人に配るのが好きという素晴らしいかたです。農業の先輩は虫のことも良く知ってるな〜。

 薬をまけば虫害はある程度防げます。わたしは農薬は出来るだけ使いたくない!でも毎年バラを楽しみにしてくれている檀家さんもいらっしゃいます。わたしとバラの関係も見直していかないと。

 きょう門徒さんのAさんのお宅にお彼岸のお参りしたときAさんがこう言われました。

「仏様を拝む気持ちはあるのにいつもきれいな気持ちではいられないのがつらいです」

 わたしはこのかたはなんて正直におっしゃるのでしょうかと驚きました。人は生きている限り苦しみ悲しみ、欲望や嫉妬や憎しみ、その他もろもろの負の感情が心を占めてきます。もちろん僧侶という立場であるわたしもその例外ではありません。

 わたしも正直にそのことを申し上げました。そして、阿弥陀様はそういうわたしたちを救ってくださるということをお伝えしました。

 わたしたち人間というものは煩悩に塗れた弱い存在です。その弱いわたしたちを阿弥陀様は救ってくださるというのです。

 南無阿弥陀仏ととなえれば阿弥陀さまはすぐそばにいらっしゃいます。わたしたちがどんなに悪人であってもかならず救うと約束してくださっているのです。こんなに心強いことがあるでしょうか。

 

 2月末になると境内では春の訪れを感じたニオイスミレがひっそりと香りを放ちます。この小さな集団は程良く日の当たる椿の木の下がお気に入りのようです。しばらくするとまだまだ寒いのに3月の声を聞いた途端にバラの芽が動き出します。老木の紅梅も水仙も満開を迎えます。

 わたしはこの季節が大好きです。冬の間ためていたパワーをいっきに吹き出す植物の生命力はわたしに力を与えてくれます。あわただしい毎日にたまには一息ついてみろと教えてくれているようでもあります。

 繰り返し繰り返し季節は巡ります。冬から目覚めた植物たちはこの1年でなにがあった?なにをしてきた?どうだった?と質問してきます。わたしは心の中で自問自答します。わたしは・・・・・・・・うーーーん・・・・・。今年はもっと頑張ります。


剪定誘引が終わったつるバラです。随分殺風景だとお思いでしょう。でも5月には化けるんです。ビフォーアフターお楽しみに。