不思議惑星キン・ザ・ザ | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

不思議惑星キン・ザ・ザ

51点
1986年に当時のソビエト連邦で公開されたSFコメディ作品。カルト的人気作としてそこそこ話題になり、日本では1991年に公開された。
そして今年8月20日にはデジタル・リマスター版がリバイバル公開されるというまさかの展開。
というわけでマニアックなファン層をつかんでる本作だけど、まぁぶっちゃけ言えばそれほど面白くない。
1980年代のモスクワ、主人公が異星人を名乗る男と偶然出会い、テレポート装置で砂漠の惑星に飛ばされる話。
ここでの宇宙人は地球人と同じ風貌。全体的にチープな作りだが意外と演出は凝っていて、映像的な違和感や古さはあまり感じないかな。
出てくる登場人物が奇妙なキャラばかり。ヘンな動作や言葉を発し実にシュールに映画は進む。なので予告を見る限り面白そうで、実際見てみると最初の30分くらいはかなりハマる。
でもねぇ、あまりに世界観が独特すぎて、途中でいろいろわかりづらくなってくるんだな。
時間軸も前後し、入念にストーリーを作り上げた印象。ただ135分のボリュームと、結局それほど広がらない惑星での出来事で途中から飽きてくる感じ。特に驚くようなオチもないし。
良くも悪くもカルト映画。何も知らない人が突然この映画見たらおそらく「なんじゃこりゃ」レベルでしかないかと。

監督:ゲオルギー・ダネリヤ
出演:スタニスラフ・リュブシン、エフゲニー・レオノフ
1986年  135分
原題:Кин-дза-дза!