ザ・ウォーク | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

ザ・ウォーク

82点
ここはちょいネタバレしてるので注意。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『フォレスト・ガンプ』などでお馴染みロバート・ゼメキス監督の2015年作品。
実在する大道芸人フィリップ・プティが、1974年に実際にツインタワーで行なった綱渡り挑戦をもとにした物語。ちなみに本物のフィリップも、この作品で実技指導として参加している。
地上110階、411メートルの高さを命綱無しで綱渡りする主人公。その迫力ある映像中心、かと思いきや、意外と人間関係や人物背景にも深く切り込んでいる。良く言えば濃厚、悪く言えば無駄な部分が多い。単純に楽しみたいという人は退屈するかもしれない。
ただその分キッチリ練られているのは事実。無許可でビルの屋上を綱渡りするのは当然犯罪行為だが、もちろんその辺も大きな要素として触れられている。ストーリーとしてはまぁ納得できる内容、でも映画としては途中で飽きる人多いかも。
ラストシーンでは、主人公の挑戦自体ではなく、ワールドトレードセンターへのリスペクトが表現されている。あぁなるほど言いたかったのはむしろそっちの方か、と気付き思わずホロリと。

監督:ロバート・ゼメキス
出演:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、ベン・キングスレー、シャルロット・ルボン
2015年  123分
原題:THE WALK