リアル~完全なる首長竜の日~ | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

リアル~完全なる首長竜の日~

22点
第9回「このミステリーがすごい」大賞受賞小説を映画化。監督は『回路』『叫』などの黒沢清。
自殺未遂で植物状態となった淳美(綾瀬はるか)、最新医療技術で恋人(佐藤健)がその意識に入り込み、直接会話をするという話。
基本的に佐藤と綾瀬のための映画という印象が強い。ほぼ2人だけのためにストーリーが進んでいく感じ。
ただなんちゃら大賞の小説を題材にしただけあって、内容は非常に凝っている。どんでん返しを中盤に持ってきて、クライマックスで首長竜登場はなるほど練られた演出。
けどそれ以外の場面が退屈なんだな。主役2人の未熟な演技もあってか、全体的には淡白に進む。見せ場は少ない。
ひとつひとつのシーンを抜き出すと完成度は高いものの、ようは1本の長編映画として見ると無駄な部分が多いんだな。
再編集して30分くらいにまとめれば80点(笑)

監督:黒沢清
出演:佐藤健、綾瀬はるか、中谷美紀、染谷将太、オダギリジョー、堀部圭亮、松重豊、小泉今日子
2013年  127分