武士の一分 | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

武士の一分

69点
山田洋次監督が藤沢周平原作を映画化した、『たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』に続く時代劇3部作の3作目。
本作の目玉はなんと言っても、めったに映画に出ない主演・木村拓哉。2006年なので、彼にとってはドラマ「エンジン」と「華麗なる一族」の間くらいに製作されたことになる。
ピアニストを演じても、検事を演じても、そして武士を演じても、全く変わらない個性を発揮するキムタク。悪く言えば役づくりができていない、良く言えば圧倒的存在感。本作はまさにそのキムタク独壇場。共演に比較的地味な俳優を揃えたのも、彼中心の構成にするためなのかなぁ。ただそれは、今見るとけっこう違和感あったりもする。
ストーリーは単純明快。起承転結はっきりと別れ、簡単に先の予想がつく展開。あまりにもベタなその物語は、逆に時代劇嫌いな人でも退屈しないで見れるはず。反面、意外性もないけど。
公開当時は興行収入40億円と大ヒットしたが、すでにこの映画の存在すら忘れてる人も多いよね(笑)

監督:山田洋次
出演:木村拓哉、壇れい、笹野高史、岡本信人、桃井かおり、緒形拳、小林稔侍
2006年  121分

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