黄金を抱いて翔べ | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

黄金を抱いて翔べ

37点
1990年に発表された高村薫の人気サスペンス小説を2012年に映画化。
監督は『ゲロッパ』『パッチギ』でお馴染み井筒和幸。
妻夫木聡主演という事もあってか、雰囲気はどこか『スマグラーお前の未来を運べ』に似ている。
基本的に大量の金塊を銀行の金庫から盗むという目的。序盤で泥棒仲間が1人1人集まる展開だが、個々の背景があまり語られず、登場人物の素性が不明瞭になってしまったのがまず痛い。
溝端淳平や桐谷健太、そして東方神起のチャンミンをも起用しているため、各人の見せ場もいくつか用意されているものの、あまりストーリーに直結していない感が強い。そりゃチャンミンが銃撃戦で血だらけになれば映画は盛り上がるけどさ、でもそこ日本のアパートだよ?みたいな(笑)
焦らしてようやく始まる金塊強奪作戦もあまりにショボすぎ。あれだけ綿密な計画立てたのに、狭い場所でチマチマ作業してるだけ。迫力不足だし第一こんなんじゃ成功しないでしょw
いくつか感動場面も挟んで、全体的にはメリハリの効いた構成も、その辺詰め込みすぎて破綻気味。
人気原作と豪華キャストで内容は賑やか。しかし派手なだけでメッセージが上辺だけになってしまった印象。

監督:井筒和幸
出演:妻夫木聡、浅野忠信、桐谷健太、チャンミン、溝端淳平、西田敏行
2012年  129分

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