炎のランナー | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

炎のランナー

29点
第54回アカデミー賞で作品賞他4部門を制した名作。しかし名作とはえてして眠くなるもの(笑)
舞台は1919年のイギリス、ケンブリッジ大学。主人公エイブラムスが陸上競技へのめりこみ、パリオリンピックを目指す展開。事実に基づいている。
まず製作年度は1980年だが、それにしては映像的な完成度が高く、当時の世相を上手く表現している印象。
ただベタなスポ根ものとは違い、きっちり時代背景や人間関係、思想や信仰なども時間をかけて描いているため、ストーリー自体はかなり間延びしてる感が強い。登場人物の個性もいまひとつで、勝負にこだわる各自の心情はあまり伝わってこない。題材が題材なだけに感情移入は難しい。
ようは名作という名の教科書を読んでいる感じなんだな。映画ファンなら1度は見ておきたい作品だけど、まぁ2度と見たくはないかな(笑)
しかしヴァンゲリスが手がけた音楽は完璧。映画にとって音楽は非常に重要な要素だと思うけど、この作品では見事にその役割を十二分に果たしていると思う。ぶっちゃけ、音楽取ったらただの駄作だろうとさえ思う。

監督:ヒュー・ハドソン
出演:ベン・クロス、イアン・チャールソン、イアン・ホルム
1981年  124分
原題:CHARIOTS OF FIRE

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