ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日

64点
『ブロークバック・マウンテン』でお馴染み台湾のアン・リー監督が手がけた作品。ファンタジー小説の映画化で、実話ではなく100%創作。
船の転覆事故で海に投げ出された少年パイが、小さいボートでトラと一緒に漂流するストーリー。
サバイバル的展開だけど、基本的にボートの上だけなので、あまり話は広がらない。
ただその限られた空間の中、鯨が出てきたりトビウオの大群に遭遇したり嵐が訪れたり、演出はいろいろと工夫している印象。
そしてトラは猛獣なので、決してなつくことがない。その辺常に緊張感を持つ事ができたため、長い漂流生活でも生き延びれたという設定。その独特のメッセージはなるほど個性的。ただ予想の範囲内で、特に驚くべき描写はなかったのも事実。
さらにこれ、映画全体で漂流してるわけではないので、序盤や終盤は意外と退屈なシーンも長かったりする。創作のわりにリアリティを出しすぎたのは欠点かな。この題材なら、もうちょっと現実離れしてくれても面白かったかも。

監督:アン・リー
出演:スラージ・シャルマ、イルファーン・カーン、レイフ・スポール
2012年  127分
原題:LIFE OF PI

$☆テツコの部屋☆~映画評論館~