ヘルタースケルター | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

ヘルタースケルター

74点
舞台挨拶で「別に...」とやらかして以来、沢尻エリカ5年ぶりの主演作。興行収入8億円を目標としてたらしいけど、結果的に20億円以上の大ヒットとなったのはさすがエリカ様。
監督は写真家としても有名な蜷川実花。本作も映像、演出、音楽ともに芸術性にあふれている。
主人公・りりこは高飛車なトップスター。まるで沢尻本人を描いたかのごとくリアルな展開。しかし実は体のほとんどを美容整形で作り上げたという設定。映画はりりこの葛藤を中心に進む。
ただしあまりにも沢尻メインのため、よほどのファンでないと途中で飽きそうな構成。濡れ場やヌードも惜しげなくさらしているが、正直言って内容はそれほど面白くない。なので寺島しのぶや水原希子など、他の個性あふれる役者が出てくるとなんか安心する印象があるね。
画は衝撃的なものの、ストーリーにいまひとつ深みが感じられないのは、蜷川実花の監督としてのキャリアの浅さを露呈してしまった部分が強い。
見た目は派手だけど中身はそれほどでもない。映画だけではなくてね。

監督:蜷川実花
出演:沢尻エリカ、寺島しのぶ、水原希子、大森南朋、窪塚洋介、綾野剛、新井浩文、哀川翔、桃井かおり
2012年  127分

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