127時間 | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

127時間

64点
『28日後』『スラムドック$ミリオネア』でお馴染みダニー・ボイル監督作品。
ユタ州の広大なキャニオンライズ国立公園の峡谷で、谷から落ち右手を岩に挟まれ動けなくなった男性の話。実話を元にしているそうだが、かなり現実へ忠実に描いたらしい。
いわゆるワン・シチュエーションもの。何とかして脱出しようとする主人公、しかしやる事といったら小さなナイフで岩を削る事くらい。
あとは延々と妄想や幻覚を見て、走馬灯のような過去の回想をするだけなんだが、なるほどその演出はボイル監督らしい実に凝った映像。ただ空想の場面を入れすぎたため、現実場面に緊張感が薄れたのも事実。クライマックスも意外とあっさりしており、127時間の苦闘はそれほど直には伝わってこない。実話題材だけあってか、全体的には予想の範囲内。

ところで、この映画の主人公を宣伝ではヒーロー扱いしていたが、それは違うだろ(笑)

監督:ダニー・ボイル
出演:ジェームズ・フランコ、ケイト・マーラ、アンバー・タンブリン
2010年  94分
原題:127 HOURS

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