東京ゾンビ | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

東京ゾンビ

66点
花くまゆうさくのコミックを実写映画化。ゾンビ題材のコメディ作品だが映像はチープ、物語もこれ以上ないくだらなさ。
ハゲのミツオ(哀川翔)とアフロのフジオ(浅野忠信)。基本的にはこの2人のなんともおかしな人間関係を前面に話は進む。世界観は冒頭から常軌を逸しており、当たり前のように人を殺したりゾンビが唐突に出てきたりと、ストーリーには終始不条理がつきまとう。
ロメロゾンビを強く意識した演出(笑)と哀川&浅野の全力投球の演技、映画全体に妙な違和感を感じさせる印象。けど主演2人の怪演を除けば、ブラックな味付けはゾンビものとしては意外にオーソドックス。
しかし後半はなぜか『ランド・オブ・ザ・デッド』を彷彿させる舞台へと転換、どういうわけか人情味あふれる展開にシフトチェンジも中途半端感は拭えず。クライマックスの闘技場セットは長編映画とは思えない安っぽさ(笑)正直、人様におすすめできるレベルでは全然ない。
ただコメディといえど、一応日本映画では希少な本格的ゾンビ映画。さらにそのゾンビの枠を超えたあまりにも個性的すぎる作風はもしかしたらハマる人もいるかもしれない。俺みたいに(笑)

監督:佐藤佐吉
出演:浅野忠信、哀川翔、古田新太、奥田恵梨華
2005年  103分

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