ｼﾞｬｰﾛ

35点
『ｻｽﾍﾟﾘｱ』『ｲﾝﾌｪﾙﾉ』でお馴染みｲﾀﾘｱﾝﾎﾗｰの巨匠ﾀﾞﾘｵ･ｱﾙｼﾞｪﾝﾄの2010年作品。
内容は『羊たちの沈黙』からﾚｸﾀｰを抜いた感じ(笑)ｱﾙｼﾞｪﾝﾄらしくない実にｵｰｿﾄﾞｯｸｽなｻｽﾍﾟﾝｽ。目をそむけるようなｸﾞﾛい場面も確かにあるが、それも2～3ｼｰﾝくらいしか出てこない。
連続猟奇殺人犯を、被害者の姉と刑事が協力して追う話。しかし事件自体に個性はなく、犯人も普通の人。ｷｬｽﾃｨﾝｸﾞにちょっとした仕掛けはあるけどね。
ﾗｽﾄｼｰﾝで何が起こるか期待させる構成も結局何も起こらず、映画は実に消化不良で終わってしまう。
こんな普通の凡作を平気で製作してしまうあたり、ﾀﾞﾘｵ･ｱﾙｼﾞｪﾝﾄも年取ったのかなぁとちょっと寂しくなる。
けどよく思い出すとこの人、巨匠と呼ばれてるわりにさして面白い映画作ってないんだよね(笑)

監督：ﾀﾞﾘｵ･ｱﾙｼﾞｪﾝﾄ
出演：ｴｲﾄﾞﾘｱﾝ･ﾌﾞﾛﾃﾞｨ、ｴﾏﾆｭｴﾙ･ｾﾆｴ
2010年　　92分
原題:GIALLO