グリーン・ホーネット | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

グリーン・ホーネット

68点
1936年からラジオ番組として放送され、その後テレビ番組~コミック作品にもなり、ブルース・リー出演作として映画化もされている古き名作。
それゆえ今回の映画化も紆余曲折あったようで、1990年代から何度も製作が頓挫しているが、2011年にようやく公開された苦難の作品。
内容は先に公開された『キック・アス』によく似ている。若くして新聞社の社長に就任した主人公が、天才武道家カトーと組み街の悪を退治するコメディタッチの展開。
全体的にテンポが良くアクションもそこそこ派手。ストーリーもわかりやすく、この手の映画としてはなかなかレベルの高い仕上がり。
しかしグリーンホーネットを名乗る2人がどうにも地味。36歳の秘書役キャメロン・ディアスを含め、キャストには納得できない人も多いだろう。期待のボス役クリストフ・ヴァルツも『イングロリアス・バスターズ』で見せた迫力が全くない。
悪い意味でオリジナルの古さを継承してしまったせいか、あちこち決め手に欠け思ったより間延びした感じ。そのため見終わった後素直に「面白かった」と言えないもどかしさがあるね。

監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:セス・ローゲン、ジェイ・チョウ、キャメロン・ディアス、クリストフ・ヴァルツ、トム・ウィルキンソン、エドワード・ファーロング
2010年  119分
原題:THE GREEN HORNET