オカルト | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

オカルト

72点
『グロテスク』『ノロイ』などの若手日本ホラー監督・白石晃士作品。
観光地で起こった連続殺傷事件。その被害者の生き残り男性・江野を白石自らが追うドキュメントタッチの構成。
しかしはっきり言ってこの映画、ヤバい。秋葉原連続殺傷事件をダイレクトに連想させる終盤の展開は、よく公開できたな~と感心(?)するばかり。まぁ規制規制言わず自由に映画作れる環境があるのはファンとしては嬉しい限りだが。
ただ内容はそれほど強烈でもない。妙なフリーターキャラのオッサン江野くん中心の構成はアホらしい部分もちらほら。中盤は正直退屈。アプローチも『ノロイ』と全く同じでワンパターン。その辺白石監督、まだまだ経験不足といった感じ。
けど大犯罪へとまっしぐらの終盤はなかなかの緊張感。個人的には好きな映画。
宣伝文句の「見てはいけない、地獄の映画」はいささかオーバーだが、なるほど見終わった後味は何とも言えない気分の悪さ。

監督:白石晃士
出演:白石晃士、宇野祥平
2009年  110分