コクリコ坂から | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

コクリコ坂から

69点
スタジオジブリ作品。『ゲド戦記』に続く宮崎駿の息子、宮崎吾郎監督の第2作目。
全くヒットしなかった少女マンガが原作。
1963年、横浜が舞台。落ち着いた家庭的な女子高生、主人公・松崎海の恋心を描いた展開。
時代背景が実に色濃く描写されている。東京オリンピックを間近に控えた時代、ストーリーも戦後を強く意識した構成。セリフの中にも朝鮮戦争や原爆といった言葉が垣間見られる。
海が通う高校でも激しい学生運動や討論会、生徒の大合唱など独創的な描写が多く、全体的にはこれでもか、というほど昭和30年代をアピールした懐かしさを前面に出している。
正直大した感動はないが、終始一貫したテーマの元に作られた個性はさすがのジブリクオリティ。

過去作に例えるなら『おもひでぽろぽろ』や『耳をすませば』あたりによく似ているが、とりあえずラストで「結婚しよう!」とか言って抱きつかなかったのは安心した(笑)

監督:宮崎吾朗
声の出演:長澤まさみ、岡田准一、竹下景子、石田ゆり子、風吹ジュン、柊瑠美、内藤剛志、風間俊介、大森南朋、香川照之
2011年  91分

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